報道発表資料
1.平成8年7月25日付けで中央環境審議会に対し諮問された「騒音の評価手法等の在り方について」のうち、自動車騒音の要請限度の評価手法等の在り方について、平成11年7月26日の中央環境審議会騒音振動部会騒音評価手法等専門委員会においてその報告(案)が審議・とりまとめられる予定。
2.本報告(案)は
(1)新要請限度における騒音の評価手法としては、環境基準と同一の評価手法によることとし、これまでの騒音レベルの中央値(L50,T)から等価騒音レベル(LAeq,T)に変更することが適当であるとしたこと。
(2)騒音の評価手法の変更に伴い要請限度の限度値等を再検討し、新たな要請限度の限度値等を示したこと。
を主な内容とする。
3.本専門委員会報告(案)については、7月26日の委員会審議を経てとりまとめられた後、8月4日に予定されている騒音振動部会に報告される予定。なお、騒音振動部会では、専門委員会報告(案)を踏まえて、部会報告(案)を作成しこれについて「規制の設定又は改廃に係る意見提出手続き」(いわゆるパブリック・コメント手続き)を行う予定。
2.本報告(案)は
(1)新要請限度における騒音の評価手法としては、環境基準と同一の評価手法によることとし、これまでの騒音レベルの中央値(L50,T)から等価騒音レベル(LAeq,T)に変更することが適当であるとしたこと。
(2)騒音の評価手法の変更に伴い要請限度の限度値等を再検討し、新たな要請限度の限度値等を示したこと。
を主な内容とする。
3.本専門委員会報告(案)については、7月26日の委員会審議を経てとりまとめられた後、8月4日に予定されている騒音振動部会に報告される予定。なお、騒音振動部会では、専門委員会報告(案)を踏まえて、部会報告(案)を作成しこれについて「規制の設定又は改廃に係る意見提出手続き」(いわゆるパブリック・コメント手続き)を行う予定。
[1]経緯等
- 平成8年7月25日付けで中央環境審議会に対し諮問のあった「騒音の評価手法等の在り方について」のうち、騒音に係る環境基準(以下単に「環境基準」という。)における騒音の評価手法等の在り方については、平成10年5月22日に同審議会騒音振動部会騒音評価手法等専門委員会より報告がなされ、同日、中央環境審議会より答申された。
- これに基づき、新騒音環境基準が平成10年9月30日に告示され、平成11年4月1日に施行されている。
- その後、騒音規制法第十七条第一項の規定に基づく指定地域内における自動車騒音の限度を定める命令(昭和46年6月23日総理府・厚生省令第3号)で定める自動車騒音の限度(以下「要請限度」という。)における騒音の評価手法の在り方及びこれに関連して再検討が必要となる要請限度の限度値等の在り方について、騒音評価手法等専門委員会において引き続き検討が行われ、その報告(案)が7月26日の委員会審議を経てとりまとめられた後、8月4日に予定されている騒音振動部会において報告、審議される予定。
※自動車騒音の要請限度について
- 自動車騒音がその限度を超えていることにより、道路の周辺の生活環境が著しくそこ なわれていると認めるときは、都道府県知事は都道府県公安委員会に交通規制等の措置 をとるよう要請するもの。
[2]専門委員会報告(案)の概要
1 検討の基本的考え方
- 今回の検討は、騒音規制法に基づく現行の要請限度の制度を前提として、現行の要請限度との継続性に留意しつつ検討を行うものとする。
- また、改正後の環境基準との整合性に留意しつつ検討を行うものとする。
2 要請限度の評価手法の在り方
- 現行の要請限度においては、騒音の評価手法として中央値(L50,T)を採用しているが、環境基準において、評価手法として、あらゆる種類の騒音の総暴露量を正確に反映できること等から、これまでの騒音レベルの中央値(L50,T)に代えて等価騒音レベル(LAeq,T)を採用しており、新要請限度においても環境基準と同一の評価手法によることとし、等価騒音レベルを採用することが適当である。
3 自動車騒音の測定・評価について
(1)測定・評価の地点については、[1]道路に接して住居等が立地している場合には、道 路端における騒音レベルを、[2]道路に沿って非住居系の土地利用がなされ、道路から 距離をおいて住居等が立地している場合には、住居等に到達する騒音レベルを発生源 側の騒音レベルととらえて、測定・評価することが適当である。
(2)測定・評価の時間のうち、1日当たりの測定の方法については、環境基準における 測定の方法によることとし、測定・評価の日数は、連続する7日間のうち当該自動車 騒音の状況を代表すると認められる3日間について測定し、時間の区分ごとにエネル ギー平均した値によって評価することが適当である。
4 区域の区分等
- 地域による区分、車線による区分、時間帯の区分については、環境基準の区分に合わせることが適当である。
5 要請限度値
- 要請限度の限度値については、現行の要請限度との継続性、環境基準値の設定に当たって検討した騒音影響に関する等価騒音レベルによる科学的知見、騒音の実態等を総合的に考慮し、新要請限度の限度値を次の表のとおりとすることが適当である。
区域の区分 | 時間 の 区分 | ||
---|---|---|---|
昼間 | 夜間 | ||
1 | 第I種区域及び第II種区域のうち1 車線を有する道路に面する区域 |
65 デシベル |
55 デシベル |
2 | 第I種区域のうち2車線以上の道路 に面する区域 |
70 デシベル |
65 デシベル |
3 | 第II種区域のうち2車線以上の道路 に面する区域及び第III種区域のうち 車線を有する道路に面する区域 |
75 デシベル |
70 デシベル |
環境基準において規定された幹線交通を担う道路に近接する空間についての特例
昼間 | 夜間 |
---|---|
75デシベル | 70デシベル |
(注)第I種区域、第II種区域、第III種区域とは、それぞれ次の各号に掲げる区域として 都道府県知事が定めた区域をいう。
- 1 第I種区域:専ら住居の用に供される区域
- 2 第II種区域:主として住居の用に供される区域
- 3 第III種区域:相当数の住居と併せて商業、工業等の用に供される区域
区域の区分と用途地域 | 現行要請限度(L50) | 新要請限度(案)(LAeq) | |||
---|---|---|---|---|---|
1車線 | 2車線 | 2車線 超 | 1車線 | 2車線以上 | |
第1種低層住居専用地域 | 第一種 55/45 |
第一種 第二種 70/55 |
第一種 第二種 75/60 |
第I種 第II種 65/55 |
第I種 70/65 (75/70) |
第2種低層住居専用地域 | |||||
第1種中高層住居専用地域 | 第二種 60/50 |
||||
第2種中高層住居専用地域 | |||||
第1種住居地域 | 第II種 第III種 (車線を有する 道路) 75/70 (75/70) |
||||
第2種住居地域 | |||||
準住居地域 | |||||
近隣商業地域 | 第三種 第四種 70/60 |
第三種 第四種 75/65 |
第三種 第四種 80/65 |
第II種 第III種 (車線を有する道路) 75/70 (75/70) |
|
商業地域 | |||||
準工業地域 | |||||
工業地域 | |||||
工業専用地域 | 指定しない |
(注1)欄内の数値は要請限度値で 昼間/夜間
- ( )内の数値は幹線交通を担う道路に近接する空間についての特例
(注2)区域の区分と用途地域との対応は原則的なもの
(注3)新要請限度(案)の中の第I種、第II種、第III種区域の定義は次の通り
- 第I種区域:専ら住居の用に供される区域
- 第II種区域:主として住居の用に供される区域
- 第III種区域:相当数の住居と併せて商業、工業等の用に供される地域
- 連絡先
- 環境庁大気保全局広域大気管理室
課 長 鈴木 安次(内線6520)
課長補佐 奥村 康博(内線6526)