報道発表資料
河川の水質を総合的に評価するには、そこに生息している水生生物を指標とする方法が有効であるといわれています。
このため環境庁及び建設省では、それぞれ昭和59年から、小・中学生や高校生、一般市民等の参加を得て、サワガニやカワゲラ等の河川に生息する生物を調査することにより河川の水質を判定する水生生物調査を実施しています。
近年、水環境の保全に対する社会の関心が高まり、環境教育や学習の機会が増えていることを踏まえ、両省庁ではそれぞれの調査方法を統一し、より分かりやすく、親しみやすいものにしていくため、平成10年度以降合同で検討会を設けて検討を進めてきましたが、今般その結果がまとまりました。
新しい調査方法については、平成11年度に試行的に実施した上で、平成12年度より本格的に採用していく予定です。
このため環境庁及び建設省では、それぞれ昭和59年から、小・中学生や高校生、一般市民等の参加を得て、サワガニやカワゲラ等の河川に生息する生物を調査することにより河川の水質を判定する水生生物調査を実施しています。
近年、水環境の保全に対する社会の関心が高まり、環境教育や学習の機会が増えていることを踏まえ、両省庁ではそれぞれの調査方法を統一し、より分かりやすく、親しみやすいものにしていくため、平成10年度以降合同で検討会を設けて検討を進めてきましたが、今般その結果がまとまりました。
新しい調査方法については、平成11年度に試行的に実施した上で、平成12年度より本格的に採用していく予定です。
1.本調査の意義
サワガニやカワゲラ等の河川に生息する水生生物は、水質汚濁の長期的・複合的な影響を反映しており、これらを指標とした水質の簡易調査は、水質を総合的に評価する上で有効であるばかりでなく、誰でも簡単に参加でき、高価な機材等を必要としないという利点を持っている。
環境庁及び建設省では、昭和59年より、小・中学生や高校生、一般市民等に参加を呼びかけ、水生生物による簡易な水質調査を実施してきており、最近では、毎年、数万人(平成10年度実績65,000人:環境庁集計分53,000人、建設省集計分12,000人)が調査に参加している。
近年、水環境の保全に対する社会の関心が高まり、環境教育や学習の機会が増えており、この調査の果たすべき役割は一層重要になってきている。
2.調査方法統一のポイント
環境庁及び建設省の調査方法には、指標となる生物の種類や集計方法に若干の相違点があった。
このため、両省庁では、これらの相違点を統一するとともに、よりわかりやすく、親しみやすい調査方法とするために、平成10年12月に合同で検討委員会(座長:浦野紘平横浜国立大学教授。別紙1参照。)を設けて見直しを進めてきた。
調査方法統一の主なポイントは表-1のとおりである。
表-1 調査方法統一の主なポイント
従来の調査方法 | 新しい調査方法 | ||
環 境 庁 | 建 設 省 | ||
指標生物の種類 | 16種類 | 26種類 | 30種類 ※全国的に分布しており区別が容易であること、水のよごれに敏感な生物であること等の観点から見直しを行った。 |
水質階級 | I(きれいな水)~IV (大変きたない水)の4階級に加え、「I~II」等の中間階級を設定。 | I(きれいな水)~IV(大変きたない水)の4階級を設定。 | I(きれいな水)~IV(大変きたない水)の4階級を設定。 |
判定方法 | 個体数が最も多かった生物種に2点、その他の生物種については1点として集計し、点数が最も高い階級とする。 | 生物の種類数が最も多かった階級とする。 | 個体数が多かった生物上位2種に2点、その他の生物種については1点として集計し、点数が最も高い階級とする。 |
3.新しい調査方法の概要
別紙2のとおり。
4.今後の予定
新しい調査方法については、平成11年度に試行的に実施した上で、平成12年度より本格的に採用していく予定である。
添付資料
- 連絡先
- 環境庁水質保全局水質管理課
課 長 :一方井誠治(内線6630)
補 佐 :中島 創 (内線6633)
係 長 :仲道 貴士(内線6633)
※なお本件は、建設省においても
同日公表しております。