報道発表資料

この記事を印刷
2008年01月21日
  • 総合政策

肱川水系山鳥坂(やまとさか)ダム建設事業環境影響評価書に対する環境大臣意見の提出について

 環境省は、肱川水系山鳥坂ダム建設事業環境影響評価書について、本日付けで国土交通省に対し、事業実施区域及びその周辺に生息するクマタカ、サシバ及びヤイロチョウへの環境保全措置等を求める環境大臣意見を提出した。

1.
環境省は、肱川水系山鳥坂ダム建設事業環境影響評価書について、環境影響評価法に基づき環境の保全の見地からの意見を求められたことから、平成20年1月21日付けで国土交通大臣に対し、別紙のとおり環境大臣意見を提出した。
2.
本事業は、肱川水系河川整備計画の一環として、愛媛県大洲市肱川町内の肱川水系河辺川にダムを建設し、洪水調節及び流水の正常な機能の維持を行うものであるが、事業実施区域及びその周辺には希少種であるクマタカ(絶滅危惧IB)、サシバ(絶滅危惧II類)及びヤイロチョウ(絶滅危惧IB)の生息が確認されている。また、ダム建設により、ダム湖の富栄養化及びダム下流河川の生態系に影響を及ぼすおそれもあることから、事業の実施に伴う影響をできる限り回避、又は低減するため、環境大臣意見では、以下の内容について指摘している。
(1)
クマタカ及びサシバのつがいの生息状況及び繁殖状況を確認するための事後調査を実施し、必要に応じ工事を中断する等の環境保全措置を実施すること。
(2)
繁殖期前にヤイロチョウの生息状況を確認するための事後調査を実施し、必要に応じて繁殖地等への人の立入りを制限する等の環境保全措置を実施すること。
(3)
山鳥坂ダム貯水池においては、富栄養化に関する水質監視を実施し、専門家の指導及び助言を得ながら、必要に応じ対策を検討すること。
(4)
ダムの管理に当たっては、ダム下流河川への影響をできる限り回避、又は低減するための措置を検討すること。
3.
なお、今後、事業者である国土交通省四国地方整備局に対して、国土交通大臣からこの環境大臣意見を勘案した意見が述べられることとなる。

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境影響評価課環境影響審査室
室長:内藤 克彦(内6231)
審査官:藤井 好太郎(内6253)
TEL 03-3581-3351(代表)
    03-5521-8237(直通)

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。