報道発表資料
このたび、鴨下環境大臣が中国を訪問し、日中ハイレベル経済対話に出席するとともに、周生賢国家環境保護総局長と会談しましたので、その結果をお知らせします。
1.日中ハイレベル経済対話
- (1)
- 開催目的:
- 急速な経済成長を続ける中国との間で、経済分野における共通の戦略的利益に立脚した互恵関係(「戦略的互恵関係」)を推進するために、日中双方の経済関係閣僚が一堂に会して、経済分野での問題解決や協力促進につき大所高所から議論する。
- (2)
- 日時:平成19年12月1日(土)15:00~19:00
- (3)
- 開催場所:人民大会堂(北京)
- (4)
- 主な出席者
- 日本側:
- 高村外務大臣(議長)、額賀財務大臣、甘利経産大臣、若林農林水産大臣、鴨下環境大臣、大田内閣府経済財政政策担当大臣
- 中国側:
- 曾培炎副総理(議長)、楊潔篪外交部長、馬凱国家発展改革委員会主任、謝旭人財政部長、陳徳銘商務部副部長、孫政才農業部長、周生賢国家環境保護総局長、李長江国家質量監督検験検疫総局長 ほか
- (5)
- 議題
- (イ)双方のマクロ経済政策
(ロ)環境・気候変動・エネルギー
(ハ)日中間の貿易・投資上の課題
(ニ)地域及び国際的経済問題 - (6)
- 結果の概要
- 議題のうち、気候変動に関しては、実効的な2013年以降の枠組み構築等について、また、環境に関しては、コベネフィット協力に加え、水、大気、廃棄物、環境教育等に係る協力について、話し合われた。
その他の議題も含めた全体の経済対話の結果については、会議終了後、別添1のとおりプレス・コミュニケとして公表された。
2.鴨下環境大臣と周生賢国家環境保護総局長との会談結果
鴨下大臣は、上記に先立ち、同日午前、周生賢国家環境保護総局長と会談し、戦略的互恵関係の構築のため、二国間での環境協力の推進が重要であり、さらに両国が信頼関係を築いて世界に貢献していくことが重要であるとの認識で一致した。なお、周局長より、環境政策を重視する国の方針についての紹介があった。
個別の協力分野に係る会談の結果の概要は以下のとおり。
- (1)
- コベネフィット協力
- 公害対策と気候変動対策の双方に資するコベネフィット型の協力を今後促進することで一致し、中国側は、そのために日中友好環境保全センターの体制の充実等を図ることを表明した。
会談後、両大臣は「コベネフィット研究とモデル事業の協力実施に関する意向書」(別添2)に署名した。 - (2)
- 黄砂
- 黄砂の観測等に関する協力について一層推進することとし、観測データが円滑に共有できるよう、今後事務レベルで協議することとした。
- (3)
- 酸性雨
- 酸性雨のモニタリングを継続することが重要との認識で一致し、東アジア酸性雨ネットワーク(EANET)の基盤強化のための文書の作成については、事務レベルで引き続き協議することとした。
- (4)
- 環境と健康
- 中国において環境汚染による健康への影響についての問題が指摘されていることから、激甚な公害を克服するためにモニタリングや法規制を実施し、健康被害者救済制度を整備した日本の経験を踏まえた協力を進めていくことで一致した。
- (5)
- 地方事務所の強化
- 中国では昨年、6カ所の地方事務所を設置し、我が国でも2005年に全国7カ所に地方環境事務所を設置したところであることから、このような地方事務所の運営や機能の強化について可能な協力を今後進めることで一致した。
添付資料
- 連絡先
- 環境省地球環境局環境協力室
室長:早水 輝好(6760)
補佐:小川眞佐子(6761)
担当:大下 麻子(6767)
(代表)03-3581-3351
(直通)03-5521-8248