報道発表資料

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1997年08月07日

AGBM7第5日目(8月6日)等の状況

AGBM会合は、8月6日(水)にも、引き続き、ノングループ(非公式会合)において、政策・措置、組織・機構等(Institution)、数量目標(QELROs)に関する議論を行 い、引き続き、交渉条文案の整理が進められた。今回会合の最終日である7日には、午前には、数量目標及び全締約国の約束(条約第4条1項)の推進に関するノングループが開催された後、午後には全体会合が開催される予定である。

1.8月6日には、以下のとおり、ノングループ会合等が開催された。
   午前:政策・措置、   組織・機構等
   午後:数量目標(QELROs)、政策・措置に関する小グループ
   夜 :政策・措置、   組織・機構等
 AGBMの最終日である8月7日には、午前には、数量目標及び全締約国の約束(条約第4条1項)の推進に関する2つのノングループを開催した後、午後には全体会合を開催し、今回の会合を終える予定である。

2.政策・措置に関するノングループ等
 {1}8月5日夕刻に配布されたノングループ議長のテキストを基に議論が行われた。
 {2}このテキストでは、政策・措置は必要なしとする選択肢と、EUのノンペーパー等を一括して含む選択肢しか含まれていなかったため、スイスから、EUノンペーパーを選択肢3として独立させるべきとの提案が行われ、ロシア等から支持を得た。また、日本は日本提案を独立した選択肢とすべきことを主張した。オーストラリアは、国家計画に関するオーストラリアの提案を選択肢とすべきとの意見が示された。また、G77及び中国は、グループ内で十分検討を行う時間がないとして意見を留保し、特定の箇所だけを議論の対象として定めることには反対した。日本の提案は、EU提案と米国提案をつなぐものとして、カナダ、オーストラリア等から一定の評価を受けた。
 {3}午後には、議長からの提案により、非公式な小グループの会合が開かれた。まず、EU、日本、カナダ、NZ、オーストラリア等からなる先進国非公式小グループが開催された。その際、日本は、オーストラリアと調整の上、共通の選択肢をとりまとめた。その後、先進国代表としてのEUとG77との間で非公式小グループが開かれた。
 {4}夜には、政策・措置に関するノングループが再開され、午後の小グループの討議結果を踏まえたノングループ議長テキストが配布されたが、G77及び中国は、検討のための時間がないとして意見を引き続き留保した。このため、今後の議論をAGBM8に持ち越すこととしたが、ノングループ議長からAGBM8までの間にも意見交換及び予備的交渉をできる限り進めるよう要請された。

3.組織・機構等(Institution)に関するノングループ
 ・条文毎に議論が進められ、二巡目の議論を終了し、AGBM8における最終的な交渉の土台を整えた。

4.数量目標(QELROs)に関するノングループ(午後)
 {1}まず、いわゆる「EUバブル」に関する意見交換が行われた。EU(英)は、条約にも「共同の(jointly)行動」という規定があり、既に決着済みであることを説明したが、オーストラリア、日本、ナイジェリア、ロシアは反対や懸念を表明した。また、カナダは、透明性(transparency)、責任(accountability)の所在を懸念する意見を表明し、結局、議論は平行線であった。
 {2}対象ガスの範囲については、真に選択が必要な点が際だつような編集にするよう各国から意見が出された。また、タイ、マレーシア、中国より、G77として意見がまとまっていないので、全てをペンディングにすべきとの提案があった。
 {3}目標及びベースラインについては、議長条文案が一律削減案と差異化案とに大きく2分する編集方針を取っていたため、ノルウェーが幅広く選択肢を掲げるようなまとめ方に改めるよう要求した。このため、コンタクトグループが設けられ協議が行われたがまとまらず、当面、元の案に戻す形となった。一律削減目標と差異化目標との橋渡しや妥協点を探る議論は結局行われなかった。

連絡先
環境庁企画調整局地球環境部環境保全対策課
課   長:小林  光(6740)
 調 整 官:関 荘一郎(6765)
 課長補佐:石飛 博之(6737)
 係   長:中尾  豊(6738)