報道発表資料
環境省では、地球環境保全政策を科学的側面から支援することを目的として、「地球環境研究総合推進費」(以下「推進費」)による地球環境研究を推進しています。
この度、「推進費」において継続実施している課題(被評価課題は12課題+1戦略プロジェクト)の中間評価と、18年度に終了した研究課題(12課題+1戦略プロジェクト)に対する事後評価を実施しましたので、その結果を公表します。
1.地球環境研究総合推進費について
地球環境研究総合推進費は、地球環境政策を科学的側面から支援することを目的とした環境省の競争的研究資金であり、下記の2つの研究領域のプロジェクト及び研究課題を対象に中間及び事後評価を実施しています。
- [1] 戦略的研究開発領域(研究期間:I期3年、II期2年の計5年間)
- 公募に際して、予め環境省が研究プロジェクトの大枠を提示し、参加する具体的な研究者や研究計画を公募し実施する制度です(以下「戦略プロジェクト」)。
- [2] 地球環境問題対応型研究領域(研究期間:原則3年間)
- 上記[1]と異なり、公募に際して研究テーマを特定せず、地球環境問題の解決に資する研究課題を広く公募する制度です(以下「問題対応型」)。
2.評価について
(1)評価の目的及び評価対象課題
中間評価は、後年度の研究費の配分や研究計画の見直し、最終的な研究成果とりまとめ方針に活用することを目的とします。また、事後評価は、今後の新規課題の事前評価や研究制度の見直しに活用することを目的とします。
評価実施の時期は、中間評価は研究期間の中間年にあたる年度、事後評価は研究期間が終了した翌年度となっています。
- 中間評価
*戦略プロジェクトは、平成17年度に開始した1課題が対象
*問題対応型は、研究開始2年目に当たる11課題が対象(このほか、平成17年度に開始し昨年度の中間評価で特に評価が高かった1課題について、延長の可否を判断する評価を実施) - 事後評価
*平成18年度で研究が終了した問題対応型の研究課題12課題と戦略プロジェクト1課題が対象
(2)評価方法
- [1] 評価者
- 評価者は、地球環境研究に関する外部の学識経験者で構成される地球環境研究企画委員会第1~第4研究分科会委員及び中間・事後評価専門部会委員です。
- [2] 評価手順
- 評価は、研究グループの作成した研究成果報告書を対象とした書面評価及び研究者による説明や質疑応答等を対象としたヒアリング評価を、評価時期に応じて下表のとおり実施しました。ヒアリング評価の際は、地球環境政策への貢献の観点を加えるため行政担当部局も評価に参加し、それらを加味した上で最終的な評価結果として集計しました。
-
書面評価 ヒアリング評価 中間評価(2年度目) 実施 実施 中間評価(3年度目) - 実施 事後評価 実施 - - なお、事後評価の対象となる終了課題は、前年度末に開催される成果報告会での発表が義務づけられており、評価者を含む参加者との質疑応答が行われることから、ヒアリング評価は改めて実施していません。また、評価方法と評価基準の詳細は、評価の際に評価者へ通知するとともに、評価の透明性の確保の観点から被評価者に対しても事前に通知しました。
3.評価結果
評価の種類ごとの分布は以下のようになりました(評価結果はA、B、C、D、Eの5段階で示しています。)。評価結果概要は別紙のとおりです。
中間評価 A:1+延長1 B:7+戦略1 C:3 D:なし E:なし
事後評価 A:なし B:12+戦略1 C:なし D:なし E:なし
なお、A~Eの総合評価は、配分された研究費規模に照らして、
A:期待以上の研究成果をあげた。
B:期待通りの研究成果をあげた。
C:概ね許容(国民に説明)できる研究成果をあげた。
D:研究成果に不満が残る状況である。
E:意義ある成果がほとんど得られていない。
のいずれかにランク付けしたものです。
今回の評価の結果、A評価となったのは以下の2課題です。
- ○
- 「アジアの水資源への温暖化影響評価のための日降水量グリッドデータの作成(中間評価(2年度目))」
- ○
- 「脆弱な海洋島をモデルとした外来種の生物多様性への影響とその緩和に関する研究(中間評価(3年度目))」
※個々の研究課題の評価結果、評価基準、評価項目等の詳細については、地球環境研究総合推進費ホームページhttps://www.env.go.jp/earth/suishinhi/index.htmをご覧下さい。
添付資料
- 連絡先
- 環境省地球環境局総務課研究調査室
室長:塚本直也(内線6730)
補佐:松浦安剛(内線6732)
担当:千葉康人(内線6732)