報道発表資料
神栖市のA・Bトラック地区の外縁部に設置したモニタリング孔の地下水調査において、新たに、B地区の南西地域の2孔(M-18及びM-29)から0.001~0.002 mg/リットルのジフェニルアルシン酸(DPAA)が検出されたので、今後の対応と併せてお知らせします。なお、M-18は平成17年4月18日に発表した調査結果において検出が確認されていた1孔(M-3)の地下水下流側、M-29は平成17年9月16日に発表した調査結果において検出が確認されていた1孔(M-20)の地下水下流側にあり、それぞれ平成17年度に設置したモニタリング孔です。
また、B地区の南西地域においては、これまでの調査により、地下水の下流方向への流速がA・Bトラック内よりも概ね2倍程度速いことが確認されました。この新たな知見による井戸水の飲用等の自粛区域拡大についてもお知らせします。
1.ジフェニルアルシン酸の調査結果等について
- (1)調査対象範囲
- A・Bトラック地区の外縁部に設置したモニタリング孔(M-1~M-32)
- (2)調査結果等
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- 採水日:平成19年7月24~31日
新たにDPAAが検出された件数:2件(M-18及びM-29孔(図参照))
モニタリング孔 M-18 M-29 検出値
(ヒ素換算値)採水深さ10m:不検出
採水深さ20m:不検出
採水深さ26m:0.002 mg/リットル採水深さ10m:0.001 mg/リットル
採水深さ20m:0.001 mg/リットル
採水深さ30m:0.001 mg/リットル- ※DPAA不検出:
- 定量下限値未満のことをいう。
本分析の定量下限値は0.001 mg/リットル(ヒ素換算値)である。
2.今後の対応について
1の調査結果と、これまでの調査により、B地区の南西地域においては、地下水の下流方向への流速がA・Bトラック内よりも速いことが確認されたことを受け、「茨城県神栖町における地下水汚染範囲のモニタリング及び飲用井戸水の安全確保について」(別紙)等に基づき、以下の対応を講ずる。
- (1)当面の対応
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- A・Bトラック外南西地域のM-18及びM-29孔から概ね200~600メートル圏内、並びに、M-36孔から概ね300m圏内(図参照)の全ての飲用井戸の調査
- A・Bトラック外南西地域のM-18及びM-29孔から概ね200~600メートル圏内、並びに、M-36孔から概ね300m圏内(図参照)の井戸水の飲用等の自粛指導
- 仮設給水所の設置
- (2)その後の対応
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- 上記(1)の飲用井戸の調査結果をもとに、専門家の意見を踏まえて、井戸水が汚染されている可能性のある範囲を決定する。
- 上記(1)の飲用井戸の調査結果をもとに、専門家の意見を踏まえて、当該地域周辺で新たなモニタリング孔を設定し、継続的なモニタリングを実施する。
- A・Bトラック地区及び外縁部について定期的な地下水モニタリングを継続することにより、引き続き汚染状況を監視する。
添付資料
- (別紙)茨城県神栖町における地下水汚染範囲のモニタリング及び飲用井戸水の安全確保について [PDF 10 KB]
- (図)神栖市A・Bトラック外南西地域の飲用井戸の全数調査範囲・飲用自粛範囲 [PDF 169 KB]
- 連絡先
- 環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課環境リスク評価室
TEL:03(3581)3351
室長:森下 哲(内線6340)
室長補佐:筒井 誠二(内線6341)
環境専門調査員:内藤 美雄(内線6342)