報道発表資料

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1998年12月28日

平成11年度地球環境保全関係予算(案)のポイント

環境庁は、このほど、関係省庁の平成11年度地球環境保全関係予算(案)を取りまとめた。
 平成11年度政府予算における地球環境保全関係予算(案)は総額6,435億円(うち情報通信・科学技術・環境等21世紀発展基盤整備特別枠等が171億円)で、対前年度伸び率は、5.9%となった。

主な予算(案)は以下のとおり(単位:百万円)。

1.国際的枠組みづくり
78億円
地球環境保全のための国際的な枠組みづくりを積極的に推進する。
  • 国連環境開発特別総会フォローアップ経費(リオ+10支援関係経費)(環境庁)
50
  • 世界環境デー記念式典開催経費業費(環境庁)
46
  • ポートステートコントロール体制等の整備に必要な経費(運輸省)
81
2.観測・監視、調査研究
1,188億円
地球環境保全のため、その科学的基礎となるデータの整備・調査研究を行う。
  • 地球環境研究総合推進費(環境庁)
2,650
  • 地球変動に関する観測・監視の推進(科技庁)(衛星観測、海洋観測、地球観測フロンティア研究等)
45,572
  • 地球フロンティア研究システム(科技庁) 
3,413
  • 地球シミュレータの開発(科技庁)
8,367
  • 北方林の温室効果ガスフラックスモニタリング(環境庁) 
126
  • 地球環境戦略研究機関拠出金(環境庁) 
500
  • 森林資源モニタリング調査(農水省)
248
  • 地球環境科学分野における研究体制の整備・充実(文部省)
21,458

3.技術開発、普及

4,351億円
地球環境保全のための技術の開発、普及を図る。 
  • バイオマスエネルギー利用技術の開発(農水省)
88
  • 電子デバイス製造プロセスで使用するエッチングガスの代替ガス・システム及び代替プロセスの研究開発(通産省)
1,500
  • 住宅用太陽光発電導入基盤整備事業費補助金(通産省)
16,039
  • 新世紀構造材料(超鉄鋼材料)の研究の推進(科技庁)
2,757
  • 新エネルギー開発研究の推進(文部省)  
12,245
4.環境協力の推進
256億円
開発途上国の地球環境保全のための努力に対し、資金、技術の両面において、協力していく。
  • 中国の環境保全のための協力推進費(環境庁) 
41
  • 国際エネルギー使用合理化等対策事業費補助金(通産省)
13,094
  • エコ・トランスポート協力支援事業(運輸省) 
34
5.環境配慮
7億円
政府開発援助の実施に際しての環境配慮を強化する。
  • 温暖化防止森林・緑・国民参加促進対策事業費(農水省)
72
6.国内の持続可能な社会の実現に向けた取組
556億円
身近な生活を地球環境保全型にしていく。
  • 21世紀脱温暖化戦略総合推進費(環境庁)
742
  • 低公害車普及推進事業費補助(環境庁) 
405
  • 先進的新エネルギー・省エネルギー技術導入アドバイザリー事業費補助金(通産省)
422
  • クリーンエネルギー自動車普及事業(通産省)
10,033
  • 建築物における総合的な地球温暖化対策(建設省)
1,851

 

平成11年度地球環境保全関係予算(案)について

1.関係省庁全体の平成11年度地球環境保全関係予算(案)は、次のとおりである。

平成11年度予算(案) 6,435億円
       (対前年度比 5.9%増)
     内情報通信・科学技術・環境等21世紀発展基盤整備特別枠等171億円
平成10年度予算額   6,076億円


2.上記平成11年度予算(案)を内容別に見ると、次表のとおりである。

  表1                           (単位:億円)

内 訳 1 10年度予算額 11年度予算(案) 伸び率(%)
国際的枠組みづくり 77 78
(3)
1%増
観測・監視、調査研究 1,183 1,188
(66)
0%増
技術開発、普及 4,272 4,351
(17)
2%増
環境協力の推進 221 256
(1)
15%増
環境配慮 531%増
国内の持続可能な社会の
実現に向けた取組
322 556
(85)
72%増

(注1)表1の国内の持続可能な社会の実現に向けた取組の中には、省資源、省エネルギーの推進等の地球環境への負荷がより少ない方法で社会経済活動を営むための行動、事業等が含まれる。
(注2)端数処理(四捨五入)の関係で、合計額が一致しないことがある。
(注3)この数字は平成10年12月28日現在のものであり、今後、計数整理等により変更がありうる。
 (注4)( )内は特別枠等

(注2~4については、表2及び3において同じ)
 表2                            (単位:億円)

内 訳 2 10年度予算額 11年度予算(案) 伸び率(%)
地球温暖化対策 4,962 5,200
(97)
5%増
オゾン層の破壊対策 36 38
(7)
5%増
酸性雨対策 68 70 2%増
海洋環境の劣化対策 31 32
(5)
3%増
有害廃棄物の越境移動対策 0.4 0.4 7%増
森林の減少・劣化対策 20 17 13%増
生物多様性の減少対策 19 18 7%増
砂漠化対策 13 14 6%増
開発途上国の環境対策 53 57 7%増
国際的に価値の高い環境の
保護対策
27 31 11%増
上記分類に当てはまらない
もの
846 958
(61)
13%増

表3                             (単位:億円)

内訳3 10年度予算額 11年度予算(案) 伸び率(%)
地球環境保全関係一般経費 1,130
1,180
(101)
4%増
衛星等研究開発関係経費 560 562
(34)
0%増
エネルギー対策関係経費 4,387 4,694
(37)
7%増

(注)表3の一般経費は、国際機関等への拠出、調査研究、環境ODA等の政策経費が含まれている。

平成11年度地球環境保全関係予算(案)省庁別一覧


                              (単位:百万円)

  平成10年度予算額 平成11年度予算(案) 比較増△減額(率)(%)
環境庁
外務省
大蔵省
文部省
厚生省
農林水産省
通商産業省
運輸省
郵政省
建設省
自治省
警察庁
北海道開発庁
経済企画庁
科学技術庁
国土庁
13,763
5,032
4,014
44,865
1,247
8,084
189,189
9,123
2,417
353
16
16
19
139
329,352
17,759
5,238
1,980
42,111
4,104
9,842
214,558
8,783
2,805
6,015
172
42
18
132
329,949
3,996( 29.0)
206(  4.1)
△2,034(△50.7)
△2,753( △6.1)
2,857( 229.0)
1,758( 21.7)
25,369( 13.4)
△340( △3.7)
388( 16.1)
5,662(1604.3)
157(1005.5)
27( 172.1)
△0.5( △2.7)
△7( △5.1)
596(  0.2)
△4(△100.0)
607,632 643,509 35,876(  5.9)

(注)今後の係数処理等により変更があり得る。端数処理(四捨五入)の関係で、合計額が一致しないことがある。

連絡先
環境庁企画調整局企画調整課調査企画室
課   長 :柳下 正治(6731)
 課長補佐 :田中 聡志(6734)
 担   当 :西村・内藤(6735)