報道発表資料
熊本県相良村で保護収容されたクマタカから、本年3月18日にH5N1亜型の鳥インフルエンザウイルスが検出され、当該ウイルスの遺伝子分析を鳥取大学農学部付属鳥由来人獣共通感染症疫学研究センターにおいて実施した結果、本日、2005年に中国青海湖で野鳥から分離されたウイルスと同系統であることが確認されましたのでお知らせします。
また、本年1月以降に山口県、熊本県及び沖縄県で実施した渡り鳥等の高病原性鳥インフルエンザウイルス保有状況調査についても、高病原性鳥インフルエンザウイルスは確認されませんでしたので、併せてお知らせします。
また、本年1月以降に山口県、熊本県及び沖縄県で実施した渡り鳥等の高病原性鳥インフルエンザウイルス保有状況調査についても、高病原性鳥インフルエンザウイルスは確認されませんでしたので、併せてお知らせします。
1 野生のクマタカから検出されたH5N1亜型鳥インフルエンザウイルス(強毒タイプ) の遺伝子分析の結果について
クマタカから検出されたH5N1亜型の鳥インフルエンザウイルスについて、鳥取大学農学部付属鳥由来人獣共通感染症疫学研究センターにおいて遺伝子分析を行い、その結果を本日農林水産省で開催された第24回家きん疾病小委員会及び第4回高病原性鳥インフルエンザ感染経路究明チーム検討会の合同会合において解析したところ、2005年に中国青海湖で野鳥から分離されたウイルスと同系統であることが確認されました。
- 【参考:検査の経緯】
-
3月18日(日) 熊本県相良村で保護収容されたクマタカからH5N1亜型の鳥インフルエンザウイルスが検出。 3月23日(金) 当該ウイルスが強毒性であることが判明。
2 国内での野鳥のウイルス保有状況調査(山口県、熊本県及び沖縄県)の結果について
本年1月以降に、山口県、熊本県及び沖縄県で、カラス類、シギ類等の野鳥の気管等の粘膜及び血液を検体として採取し、鳥取大学農学部付属鳥由来人獣共通感染症疫学研究センターにおいて検査した結果、高病原性鳥インフルエンザウイルスは確認されませんでした。
時期 | 調査地 | 対象 (主な種:捕獲数) | ウイルスの 有無 | |
---|---|---|---|---|
1月 | 15日 | 山口県宇部市 | 極東ロシア方面からの水鳥 (ユリカモメ:5羽) |
陰性 |
16~17日 | 熊本県荒尾市 | 極東ロシア方面からの水鳥 (ハマシギ等:27羽) |
陰性 | |
19日 | 熊本県玉名市 | 中国大陸・朝鮮半島方面からの陸鳥 ハシボソガラス:12羽) |
陰性 | |
3月 | 6~10日 | 沖縄県沖縄市 | 東南アジア方面からの水鳥 (アカアシシギ、ムナグロ等:100羽 |
陰性 |
合計 | 144羽 |
- (参考)
- 平成18年度の国内での野鳥のウイルス保有状況調査結果(通常モニタリング)
時期 調査地 対象
(主な種:捕獲・採取数)ウイルスの
有無平成18年
4月沖縄県沖縄市 東南アジア方面からの水鳥
(ムナグロ、ウズラシギ等:68羽)陰性 4・5月 千葉県習志野市 東南アジア方面からの水鳥
(ハマシギ、ダイゼン等:30羽)陰性 9月 宮城県亘理町 極東ロシア方面からの水鳥
(ソリアシジギ、キアシシギ等:56羽)陰性 千葉県習志野市 極東ロシア方面からの陸鳥
(シロチドリ、キアシシギ等:4羽)陰性 10月 新潟県新潟市 極東ロシア方面からの水鳥
(コガモ、コハクチョウ:38羽)陰性 新潟県阿賀野市 極東ロシア方面からの水鳥
(オナガガモ等:73羽)陰性 11月 長崎県対馬市 中国大陸・朝鮮半島方面からの陸鳥
(ミヤマホオジロ、カシラダカ等:110羽)陰性 平成19年
1月山口県山口市 中国大陸・朝鮮半島方面からの陸鳥
(ミヤマガラス等:37羽)陰性 千葉県習志野市 極東ロシア方面からの水鳥
(ハマシギ等:46羽)陰性 ○ 山口県宇部市 極東ロシア方面からの水鳥
(ユリカモメ:5羽)陰性 ○ 熊本県荒尾市 極東ロシア方面からの水鳥
(ハマシギ等:27羽)陰性 ○ 熊本県玉名市 中国大陸・朝鮮半島方面からの陸鳥
(ハシボソガラス:12羽)陰性 3月 ○ 沖縄県沖縄市 東南アジア方面からの水鳥
(アカアシシギ、ムナグロ等:100羽)陰性 合計 13回(10ヶ所) 606羽
注)○印は今回公表
- 連絡先
- 環境省自然環境局野生生物課
課長 星野 一昭(内線6460)
鳥獣保護業務室
室長 猪島 康浩(内線6470)
補佐 中澤 圭一(内線6471)
専門官 徳田 裕之(内線6473)
直通 03-5521-8285