報道発表資料

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2007年04月03日
  • 自然環境

小型哺乳類の高病原性鳥インフルエンザウイルス保有状況の検査結果及び傷病猛禽類の高病原性鳥インフルエンザウイルス保有状況調査の実施について(クマタカから検出されたH5N1亜型)

 本年1月に熊本県内で衰弱死したクマタカからH5N1亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルス(強毒型)が検出されたことを踏まえ、当該クマタカを発見した地域周辺において小型哺乳類を捕獲し検査した結果、全ての個体から高病原性鳥インフルエンザウイルスは確認されませんでした。
 また、近畿地方以西の22府県を対象として傷病猛禽類の高病原性鳥インフルエンザウイルス保有状況の調査を実施することとしましたので、併せてお知らせします。

1.小型哺乳類の高病原性鳥インフルエンザウイルス保有状況の検査結果について

 平成19年1月4日、熊本県球磨郡相良村内で衰弱死したクマタカ(メス成鳥)から、H5N1亜型の鳥インフルエンザウイルスが検出されたため、平成19年3月23日から26日にかけて、クマタカの行動圏を考慮して、当該クマタカが発見された地点より半径5kmの地域にわなを設置し、主要な餌となる小型哺乳類を17頭捕獲しました。
 捕獲した個体を熊本県中央家畜保健衛生所において検査した結果、全ての捕獲個体について高病原性鳥インフルエンザウイルスは確認されませんでした。

捕獲された種名 捕獲数 検査結果
アカネズミ 9 陰性
ヒメネズミ 8 陰性
合計 17 陰性

2.傷病猛禽類の高病原性鳥インフルエンザウイルス保有状況調査の実施について

 近畿地方以西の22府県(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県)において、カモ類を捕食するとされている猛禽類5種(イヌワシ、クマタカ、オオタカ、ハヤブサ、チュウヒ)について、関係府県の協力を得て傷病鳥等として保護収容された個体から検体を採取し、高病原性鳥インフルエンザウイルスの保有状況の検査を実施することとしました。期間はカモが繁殖地に帰る4月末までを予定しており、ウイルスの検査は鳥取大学において実施します。
 

 鳥インフルエンザのウイルスは、感染した鳥との濃密な接触等の特殊な場合を除いて、通常では人には感染しないと考えられています。
 日常生活においては、鳥の排泄物等に触れた後には手洗いとうがいをしていただければ、過度に心配する必要はありませんので、冷静な行動をお願いいたします。

連絡先
環境省自然環境局野生生物課鳥獣保護業務室
電話:03-5521-8285(直通)
     03-3581-3351(代表)
 課長:星野 一昭 (6460)
 室長:猪島 康浩 (6470)
 補佐:中澤 圭一 (6471)
 専門官:徳田 裕之 (6473)