報道発表資料

この記事を印刷
1997年04月25日

国際サンゴ礁研究・モニタリングセンター構想調査費について

本日、官房長官より沖縄特別振興対策調整費の配分について発表があり、環境庁から要求していた沖縄に設置予定の国際サンゴ礁研究・モニタリングセンター構想調査費に1千万円配分された。

1 概要
 国際サンゴ礁イニシアティブ(ICRI)に基づく、サンゴ礁保全に関する情報等の国際的なネットワーク(GCRMN)の一環として、東アジア海地域でのサンゴ礁の管理や研究・モニタリング情報の中心的役割を果たすような拠点を我が国のサンゴ礁分布域の中心である沖縄に設置しようとするもの。
 この構想は、本年2月に沖縄県で開催されたICRIの第2回東アジア海地域会合で採択された「沖縄宣言」も踏まえたものであり、東アジア海地域におけるはじめての構想である。

2 今後の予定
 沖縄特別振興対策調整費を活用して、学識経験者等からなる検討会を設置し、基本構想の策定等を行う。

3 背景
 「国際サンゴ礁イニシアティブ(ICRI)」では、各地域毎に研究・モニタリング、情報等の拠点を構築し、その国際的なネットワーク(GCRMN)を整備することなどにより、サンゴ礁に関する管理や研究及びモニタリングの促進を図ることとしている。

国際サンゴ礁イニシアティブ
(ICRI;the International Coral Reef Initiative )


 海の熱帯林とも呼ばれる生物の多様性豊かなサンゴ礁の保全は、地球的展望に立った日米協力(コモン・アジェンダ)の一分野として平成6年5月に新たに追加された優先課題である。国際サンゴ礁イニシアティブは、これを契機に、豪等の協力を得て開始されたサンゴ礁の保全と持続可能な利用に関する包括的な国際プログラムであり、{1}研究・モニタリング、{2}持続可能な管理、{3}能力養成が3本柱となっている。
 ICRIでは、世界を6つの地域に区分し、各地域毎に活動を進めていくこととし ている。
 

地球規模サンゴ礁モニタリングネットワーク
(GCRMN;Global Coral Reef Monitoring Network)


 サンゴ礁及び関連する生態系の保全、管理及び持続可能な利用を促進するため、サンゴ礁の保全・管理に関する情報について、地球規模のネットワークを整備する ことによって、3~5年以内に各地域において拠点の構築等を図ることによりネットワーク体制の整備を図ることとしている。

沖縄宣言
(Okinawa Declaration)


 平成9年2月16日から20日まで5日間にわたり開催された、ICRI第2回東アジア海地域会合の最終日に本会合の成果として採択されたもので、東アジア海 地域における優先事業計画等を内容としている。沖縄宣言では、沖縄国際サンゴ礁研究・モニタリングセンター構想を歓迎し、センターによる東アジア海地域でのサ ンゴ礁及び関連する生態系の保全及び管理への更なる貢献が期待される旨記述されている。

連絡先
環境庁自然保護局計画課
課長 鹿野久男 (6430)
 補佐 上杉哲郎 (6432)
 直通 03-3580-1709