報道発表資料

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2006年12月25日
  • 再生循環

廃棄物処理施設事故対応マニュアル作成指針等について

廃棄物処理施設において事故が発生した場合、施設の設置者である市町村や事業者は、周辺への廃棄物流出などの被害の拡大を防止するため、迅速かつ的確な対応をとる必要があります。
 こうした対応をとるためには、あらかじめ事故時の対応などを定めたマニュアルを施設の設置者が準備しておくことが有効です。
 そこで、環境省では、廃棄物処理施設における事故時の対応マニュアルを作成するための指針として、マニュアルに定めるべき項目、内容及び留意点を示した「廃棄物処理施設事故対応マニュアル作成指針」を策定しました。今後、本指針を各地方公共団体に配布し、市町村や事業者における事故対応マニュアルの作成を支援することとしています。
 また、事故の内容とその原因に関する情報を共有することは事故の未然防止を図る上で重要であることから、地方公共団体の協力を得て、環境省において廃棄物処理施設の事故報告を集約し、これらの情報を地方公共団体にフィードバックすることとしました。

1.「廃棄物処理施設事故対応マニュアル作成指針」の作成について

 廃棄物処理施設の安全確保については、廃棄物処理法に基づく施設の技術上の基準及び維持管理の技術上の基準のほか、労働安全衛生法、消防法、電気事業法等の諸法令が設けられ、施設の設置者に安全管理が義務づけられています。
 こうした安全管理のためのルールによって、事故の未然防止が図られているとは言え、予測しがたい事故に対する適切な対処方法を検討し、事故発生に備えておくこともまた重要です。
 そこで環境省では、廃棄物処理施設の設置者が個々の施設における事故時の対応マニュアルを作成する際の指針として、事故のリスク把握や事故発生時における適切な対応のあり方、緊急連絡のあり方、関係機関への報告、事故後の対応、施設従事者への教育・訓練など、事故の対応に関するマニュアルを策定する際に定めるべき項目と内容及び留意点等を示す「廃棄物処理施設事故対応マニュアル作成指針」を策定しました。

2.「廃棄物処理施設事故対応マニュアル作成指針」の概要

 指針では、下記の事故対応マニュアルに定める項目と具体的な内容を解説しています。

(1)事故対応の責任体制
  • 事故が発生した際の基本対応(発見者からの連絡・報告、工場長等からの対応の指示、外部への連絡など)の流れ
  • 事故の大きさに応じた対応の体制
  • 緊急連絡網
(2)事故発生時の対応
  • 起こりうる可能性のある事故とその発生時の対応
  • 発生事故の種類に応じた行動手順
(3)事故後の対応
  • 事故原因の究明
  • 再発防止対策の検討
  • 発災現場の修復
  • 周辺環境調査
  • 記録・保存
  • 広報その他
(4)教育・訓練
  • 施設管理者が施設従事者に対して行う教育・訓練
(5)マニュアルの見直し
  • 見直しの基本的な考え方
(6)その他
  • 防災設備リスト、避難ルート図等の整備

3.事故情報の共有について

 「廃棄物処理施設事故対応マニュアル作成指針」の作成にあわせ、事故の内容とその原因に関する情報を共有することは事故の未然防止を図る上で重要であることから、地方公共団体の協力を得て、環境省において廃棄物処理施設の事故報告を集約し、これらの情報を地方公共団体にフィードバックします。

添付資料

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課
連絡先(直通)03-5501-3154
 課長:関荘一郎(内線6841)
 課長補佐:松澤 裕(内線6842)
 担当:高橋一彰(内線6857)
     藤田晃央(内線6848)

環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課
課長:木村祐二(内線6871)
 課長補佐:葛西 聡(内線6876)

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