報道発表資料
東アジア酸性雨モニタリングネットワーク(EANET)の第8回政府間会合が、11月29日(水)~30日(木)に、ハノイ(ベトナム)で開催されました。
本会合では、今後5年間(2006~2010年)にEANETとして進めるべき越境大気汚染に関する調査研究等に係る戦略及びEANETへの拠出を行うための確固とした基盤となる文書(instrument)について議論を行う将来発展作業部会の実施要領を採択するとともに、当該作業部会における文書化の議論の進捗状況、東アジア地域の酸性雨に係る状況を初めて評価した「東アジア地域の酸性雨の状況に係る第1次評価報告書」等に関する検討がなされました。
我が国としては、引き続き、EANET活動の体制基盤の強化と将来的な発展・拡大に向けて取り組むこととしています。
本会合では、今後5年間(2006~2010年)にEANETとして進めるべき越境大気汚染に関する調査研究等に係る戦略及びEANETへの拠出を行うための確固とした基盤となる文書(instrument)について議論を行う将来発展作業部会の実施要領を採択するとともに、当該作業部会における文書化の議論の進捗状況、東アジア地域の酸性雨に係る状況を初めて評価した「東アジア地域の酸性雨の状況に係る第1次評価報告書」等に関する検討がなされました。
我が国としては、引き続き、EANET活動の体制基盤の強化と将来的な発展・拡大に向けて取り組むこととしています。
1.会合の概要
- ○日程:
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11月29日(水)~30日(木)
- ○場所:
-
ベトナム・ハノイ
- ○参加者:
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- EANET参加13か国(カンボジア、中国、インドネシア、日本、ラオス、マレーシア、モンゴル、フィリピン、ロシア、韓国、タイ、ベトナム、ミャンマー)の代表
- 国連環境計画アジア太平洋地域オフィス(UNEP/ROAP) 等
- ※
- EANET政府間会合とは、EANET参加国及び関連国際機関等の代表が参加し、EANET活動に関する意思決定を行う会合であり、毎年1回開催されている。
- ※
- 東アジア酸性雨モニタリングネットワーク(EANET)の概要については、別添参照。
2.結果の概要
本会合における主な結果は次のとおりです。
- (1)EANET発展戦略の検討
- 今後5年間(2006~2010年)にEANETが進めるべき越境大気汚染に関する調査研究等に係る活動計画案が検討されました。EANET活動の今後の基本的方向性や活動の項目は前回の会合で採択されましたが、これを踏まえた具体的な活動内容が今次会合において採択されました。
- (2)将来発展作業部会の実施要領の検討
- 昨年新潟で開催された第7回会合では、EANETの設立基盤を強化するための文書(instrument)について議論を開始し、結果を第10回政府間会合に報告する決定(新潟決定)が採択されました。EANETの将来発展については、将来発展作業部会(WGFD)において検討がなされており、新潟決定を踏まえた当該作業部会の今後2年間の実施要領が採択されました。次回作業部会は、2007年春に開催予定です。
- (3)東アジア地域の酸性雨の状況に係る第1次評価報告書案の報告
- 2001年のEANET本格稼働以降に蓄積された酸性雨に関する4カ年分のデータをとりまとめ、東アジアにおける酸性雨の状況を解析・評価する報告書の作成について、2004年の第6回政府間会合において承認され、起草委員会を中心に科学諮問委員会において検討されてきました。今次会合では、この報告書案が報告され、必要な修正を行った上で公表することが了承されました。また、今後報告書の概要版を作成することが了承されました。
- (4)文書に係る要素の検討
- EANETの設立基盤を強化するための文書について、将来発展作業部会における検討の進捗状況について説明がありました。今後、EANETのこれまでの合意事項を基に将来の活動も含めた文書のテキストを作成し、引き続き当該作業部会において検討を行うこととなりました。
- (5)事務局及びネットワークセンターの業績の報告
- EANET事務局及びネットワークセンター((財)日本環境衛生センター酸性雨研究センター(新潟)が指定を受けている。)の昨年度の業績について報告がなされました。
- (6)2007年作業計画及び予算の検討及び決定
- EANETの2007年活動計画及び予算についての事務局案が承認されました。ただし、事務局コーディネータの報酬については、今後事務局から提供される情報を基に再検討することとなりました。
3.次回会合の予定
第9回政府間会合は、2007年秋にラオスにて開催される予定。
4.今後の対応
酸性雨等の越境大気汚染問題は東アジア地域共通の課題であり、我が国としては、今般の政府間会合の結果を受け、引き続きEANET活動の体制基盤の強化と将来的な発展・拡大に向けて取り組むこととしています。特に、新潟決定に基づき、第10回政府間会合に向けて、EANETの協定化も視野に入れたEANETの設立基盤を強化するための文書について検討がなされているところ、将来発展部会をはじめ、EANETの将来発展についての議論に積極的に参画していきます。
添付資料
- 連絡先
- 環境省地球環境局(旧)環境保全対策課
直通:03-5521-8245
課長:徳田 博保(6740)
課長補佐:袖野 玲子(6755)
係長:吉森 信和(6745)
関連情報
過去の報道発表資料
- 平成17年11月22日
- 東アジア酸性雨モニタリングネットワーク(EANET)第7回政府間会合の結果について
- 平成16年11月10日
- 第6回東アジア酸性雨モニタリングネットワーク政府間会合等の結果について
- 平成16年6月25日
- 酸性雨対策調査総合とりまとめ報告書について