報道発表資料

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2006年01月31日
  • 保健対策

国際化学物質管理会議の開催について

2月4日(土)から6日(月)まで、国際化学物質管理会議がアラブ首長国連邦のドバイにおいて開催されます。この会議では、2020年までに化学物質が人の健康・環境への影響が最小となるような方法で生産・使用されることを目標とした「国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ」(SAICM)が採択される予定です。SAICMが採択されれば、2月7日から9日にドバイで開催される国連環境計画(UNEP)特別管理理事会をはじめ、世界保健機関(WHO)や国際労働機構(ILO)などの国際機関に、承認を得るため提出されます。

1. 会議概要

日時:

2月4日(土)~6日(月)

場所:

ドバイ(アラブ首長国連邦)

主催:

国連環境計画(UNEP)、化学物質の安全性に関する政府間フォーラム(IFCS)及び化学物質の適正な管理に関する国際機関間プログラム(IOMC)

出席者:

世界各国の政府代表、関係国際機関、産業界、非政府機関等
我が国からは、小島敏郎 地球環境審議官他、環境省、外務省、経済産業省の担当官が出席。

2. 背景

 2002年の持続可能な開発に関する世界首脳会議(南アフリカ、ヨハネスブルグ)において、「国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ」(Strategic Approach to International Chemicals Management, SAICM)を2005年までに策定することが決定されました。これを受けて、3回の準備会合(2003年11月バンコク、2004年10月ナイロビ、2005年9月ウィーン)及び地域会合が開催され、SAICMの案文が議論されてきました。

3. 予定される議論の内容

 標記会合では、SAICMの案文について最終協議が行われ、最終日に採択することが目指されています。案文は、以下のとおり、ハイレベル宣言、包括的方針戦略、世界行動計画からなります。

(1) ハイレベル宣言

 2020年までに化学物質が健康や環境への影響を最小とする方法で生産・使用されるようにすることを目標に掲げた、31項目からなる政治宣言文です。

(2) 包括的方針戦略

 SAICMの対象範囲、必要性、目的、財政的事項、原則とアプローチ、実施と進捗の評価について記述した文書です。

(3) 世界行動計画

 SAICMの目的を達成するために関係者がとりうる行動についてのガイダンス文書として、273の行動項目をリストアップしたものです。

 SAICMは、今回会合で採択された後、2月7日から9日にドバイで開催される国連環境計画(UNEP)特別管理理事会に提出され、UNEPとしてこれを承認することが予定されています。また、世界保健機関(WHO)や国際労働機構(ILO)などの関連国際機関にも、同様に承認のため提出されます。

<会合に提出された文案(国連公用語)は、SAICMのホームページ(http://www.chem.unep.ch/saicm/)から入手可能となっています。環境省では、文案の仮訳をホームページ(https://www.env.go.jp/chemi/saicm/index.html)に掲載しています。>

 各国においてSAICMの目的を達成するための取組を実行することが期待されております。

4. 今後の予定

 環境省においては、会合終了後、採択されたSAICM本文について、速やかに和訳を作成し、公表する予定です。

 その後、2月21日に開催予定の第17回化学物質と環境に関する円卓会議において、SAICMを受けた今後の化学物質対策について意見交換を行う予定です。

 また、関係省庁と連携し、政府としてのSAICMへの対応について検討することとしています。

連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
課長:上家 和子(内線 6350)
 課長補佐:戸田 英作(内線6353)
 担当:吉崎 仁志(内線 6358)
 担当:奥崎 浩享(内線 6352)