報道発表資料
株式会社トーメンは、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(以下、「化審法」という。)第3条第1項に規定する届出を行わないまま、新規化学物質(注)を輸入していることが判明したので、環境省は厚生労働省及び経済産業省とともに、同社に対し法令遵守の徹底及び化学物質管理体制の整備を行うよう指導を行いました。
- 注:
- α-(2-{N,N-ビス[2-(牛脂脂肪酸アミド)エチル]-N-メチルアンモニオ}エチル)-ω-ヒドロキシポリ(オキシエチレン)=メチル=スルファート
1. 事実関係
株式会社トーメンが1995年頃より輸入している製品「バリソフト222LM」について、化審法に基づき新規化学物質としての届出が必要な物質が含まれているのではないかとの疑義が本年11月末に生じたため、経済産業省より同社に対して事実関係の確認を要請した。
これを受けて、同社は製造元に当該輸入品の組成につき確認を行うとともに、独自に分析を行ったところ、化審法に基づき新規化学物質の届出が必要な化学物質であることが判明した。
このため、化審法を所管する環境省、厚生労働省及び経済産業省は、同社に対して当該新規化学物質の含有が判明するに至った経緯等について速やかに報告を行うよう求めるとともに、法令遵守の徹底及び再発防止のための化学物質管理体制の整備・強化等を行うよう指導を行った。
なお、同社は既に当該物質の輸入・販売を中止している。
2. 3省より株式会社トーメンに対して行った指導等の内容
- (1)
- 法令遵守の徹底及び再発防止のための化学物質管理体制の整備。
- (2)
- 同社が取り扱っているすべての化学物質に対し、化審法に基づき適正に輸入等が行われていることの確認。
(参考)当該新規化学物質の概要
- 物質名:
- α-(2-{N,N-ビス[2-(牛脂脂肪酸アミド)エチル]-N-メチルアンモニオ}エチル)-ω-ヒドロキシポリ(オキシエチレン)=メチル=スルファート
- 輸入品(バリソフト222LM)の輸入量
-
2003年(平成15年) 127トン 2004年(平成16年) 92トン 2005年(平成17年) 55トン(11月22日まで) - ※
- 株式会社トーメンより経済産業省へ報告があった数量。なお、当該新規化学物質の含有量は当該輸入品の約3割程度との報告あり。
なお、事業者からは、[1]当該新規化学物質は衣料用柔軟剤に配合されており、製品中の含量は約1%であること、[2]配合が判明した衣料用柔軟剤についてこれまでに健康被害は報告されていないこと、[3]また、当該物質は欧米で同様の衣料用柔軟剤の成分として配合され、長年の使用実績があることの報告を受けている。
- 連絡先
- 環境省総合環境政策局環境保健部環境保健企画管理課化学物質審査室
室長 森下 哲(内線6309)
補佐 大井通博( 6324)
担当 竹内大輔( 6314)