報道発表資料
環境省は、バーゼル条約事務局及び国立環境研究所と共催で、バーゼル条約締約国会合が進める「アジア太平洋地域におけるE-wasteの環境上適正な管理プロジェクト」のキックオフとなるワークショップを本年11月21日(月)、22日(火)及び24日(木)に東京にて開催します。なお、21日のオープニングセッションでは、環境大臣が挨拶する予定です(頭撮り可)。
また、11月23日(水)には、昨年に引き続き、アジア各国のバーゼル条約担当官等による「有害廃棄物の不法輸出入防止に関するアジアネットワーク」のワークショップを東京にて開催します。
1.開催趣旨
(1)バーゼル条約E-wasteワークショップ
近年、部品取りや金属回収等を目的として、廃パソコンなどのE-waste(電気電子機器廃棄物)の越境移動が急増しています。これらのE-wasteには鉛等の有害物質が含まれており、輸出先の途上国において、環境規制や適切な処理施設が未整備なことから、特にアジア地域を中心に環境及び健康に及ぼす悪影響が懸念されています。このため、本年7月に開催されたバーゼル条約(注)第4回作業部会において、アジア太平洋地域におけるE-wasteの最小限化、資源の有効再利用及び環境上適正な処理を確保することを目的としたプロジェクト(05~08年)の実施が承認されました。
- 注)
- 1992年に発効したバーゼル条約は、有害廃棄物の国境を越える移動に関する手続きのほか、廃棄物の適正処理を推進する国際的な活動への協力等を規定している(現在の締約国数は166)。有害廃棄物等の輸出入については、我が国ではバーゼル法及び廃棄物処理法に基づき規制・管理を行っている。
我が国は、中古利用目的も含む相当数の電子電気機器を途上国向けに輸出しています。環境省としては、E-wasteに起因する環境汚染を未然に防止するため、バーゼル条約のプロジェクトを積極的に支援し、インベントリー調査やガイドライン策定等の活動を通して、E-wasteの適切な管理に係る取組を推進する予定です。
本ワークショップは、上記「アジア太平洋地域におけるE-wasteの環境上適正な管理プロジェクト」のキックオフと位置付けられ、関係者間(政府、産業界、NGO、研究者、国際機関等)の情報共有及びプロジェクトの活動計画案の策定を主な目的としています。期待される成果は次のとおりです。
- [1]
- アジア地域におけるE-Waste問題について、関係者間で認識を共有する。
- [2]
- E-Wasteのリサイクル・処理に係る制度や技術等に関する情報を共有する。
- [3]
- 今後のプロジェクトに盛り込むべき活動を提言する。
(2)第2回有害廃棄物の不法輸出入防止に関するアジアネットワークワークショップ
有害廃棄物の不法輸出入防止のためには、各国のバーゼル条約実施能力の向上及び関係国間の情報交換体制(ネットワーク)の整備が急務であるという認識のもと、アジア各国のバーゼル条約担当官等を招いて昨年東京で開催された第1回ワークショップにおいて、有害廃棄物の不法輸出入防止に関するアジアネットワークの構築が合意されました。(同ネットワークの概要や活動などは右のウェブサイト参照(英語のみ)https://www.env.go.jp/en/pol/asian_net/)
第2回ワークショップでは、各国の法制度や不法輸出入への取組に関する最新の情報を共有するとともに、ネットワーク参加国間での有害廃棄物の不法輸出入防止のための今後の連携方法等について議論を行います。
2.バーゼル条約E-wasteワークショップの概要
- 日程:
- 平成17年11月21日(月)、22日(火)及び24日(木)
- 場所:
- 三田共用会議所 国際会議室等
- 主催:
- バーゼル条約事務局、日本国環境省、国立環境研究所
- 共同議長:
- 日本、タイ(予定)
- 参加予定者(約90名):
-
- ○アジア太平洋諸国(13カ国)
- カンボジア、中国、香港、インド、インドネシア、マレーシア、パプアニューギニア、フィリピン、シンガポール、韓国、スリランカ、タイ、ベトナム、日本
- ○その他先進国
- オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、英国
- ○国際機関
- バーゼル条約事務局(SBC)、バーゼル条約地域センター(BCRC)、EC、国連貿易開発会議(UNCTAD)、国連大学(UNU)等
- ○NGO
- Basel Action Network、Development Alternatives(インド)、グリーンピース
- ○産業界
- 日本、フィンランド、カナダ、ベルギー等
- ○研究者
- 国立環境研究所、アジア経済研究所、地球環境戦略研究機関等
- 使用言語:
- 日本語及び英語(同時通訳。2日目は一部英語のみ)
- プログラム:
- 別紙参照
3.第2回有害廃棄物の不法輸出入防止に関するアジアネットワークワークショップの概要
- 日程:
- 平成17年11月23日(水)
- 場所:
- ヴィラフォンテーヌ汐留 第3会議室
- 主催:
- 日本国環境省
- 参加国:
- カンボジア、中国、香港、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、韓国、タイ、ベトナム、日本(10カ国)
- 参加者:
- バーゼル条約担当官、バーゼル条約地域センター等
4.E-wasteワークショップの取材について
E-wasteワークショップは、21日(月)の開会式(9:10~9:30)のみ、取材(カメラ撮影含む)が可能です。取材をされる方は、11月16日(水)18時までに、env-basel@env.go.jpのアドレスまで電子メールで御登録ください。登録の際には、会社名、連絡先(TEL、FAX等)、取材者氏名について記載願います。
添付資料
- (別紙)バーゼル条約E-waste ワークショップ日程 [PDFファイル 11KB] [PDF 10 KB]
- (参考)「アジア太平洋地域におけるE-waste の環境上適正な管理プロジェクト」の概要 [PDFファイル 13KB] [PDF 12 KB]
- 連絡先
- 環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課適正処理・不法投棄対策室
室長:坂川 勉 (内6881)
室長補佐:袖野 玲子(内6885)
担当:白石 賢司(内6886)