報道発表資料
平成16年度の飛散性アスベスト廃棄物の処理状況を調査し、あわせて、都道府県及び政令市が本年7月から9月に実施したアスベスト廃棄物の排出事業者及び処理業者に対する立入検査の結果等について取りまとめた。
1 吹付けアスベスト等飛散性のアスベスト廃棄物の処理状況(平成16年度実績)
吹付けアスベスト等の飛散性のアスベスト廃棄物については、廃棄物処理法で特別 管理産業廃棄物(廃石綿等)として、二重こん包等した上での埋立処分や溶融処理を求めている。
平成16年度の飛散性アスベスト廃棄物の処理量は、18,334トンであった。うち、二重こん包又は固型化した上で埋立処分が17,019トン、アスベストを無害化する溶融処理は1,315トンであり、前者の方が後者よりも多かった。
なお、飛散性アスベスト廃棄物の処理に関する許可業者数は、全国で溶融処理15、最終処分60である(平成17年8月現在)。
参考
- (1)
- アスベスト成形板等の非飛散性アスベスト廃棄物については、年間百数十万トン排出されていると推計される。
- (2)
- 家庭用品については、562種類の製品にアスベストが含まれているとされているが、廃棄物として排出される量については、不明である。
2 立入検査の結果(平成17年7月~9月)
(1)飛散性アスベスト廃棄物について
飛散性アスベスト廃棄物の処理に関する立入検査の結果は次のとおりであった。
排出事業者への延べ立入件数は750件、処理業者(収集運搬業者を含む)への延べ立入件数は670件であった。立入検査の結果、不適切な事案は排出事業者23件、処理業者1件であった。
不適切な事案の内容としては、排出事業者については、保管場所の表示の不徹底、特別管理産業廃棄物管理責任者の未設置等であり、処理業者については、産業廃棄物運搬車両の表示の不徹底であった。
(2)非飛散性アスベスト廃棄物について
アスベスト成形板等の非飛散性アスベスト廃棄物については、平成17年3月31日にその取扱いに関する技術指針を示すとともに、関係者に対する周知徹底を図っている。非飛散性アスベスト廃棄物の処理に関する立入検査の結果は次のとおりであった。
排出事業者への延べ立入件数は2,641件、処理業者への延べ立入件数は5,997件であった。立入検査の結果、不適切な事案は、排出事業者14件、処理業者79件であった。
不適切な事案の内容は、排出事業者については、保管場所の表示の不徹底、分別の不徹底等であり、処理業者については、分別の不徹底、飛散防止対策の不徹底等であった。
これらの不適切な事案に対しては、都道府県等の指導により改善されているが、引き続き、適正処理の確保のための監視指導を行うこととしている。
添付資料
- 連絡先
- 環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課適正処理・不法投棄対策室
室長: 坂川 勉(内線 6881)
室長補佐: 袖野 玲子(内線 6885)
担当: 菅 範昭(内線 6888)