報道発表資料

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2005年09月07日
  • 再生循環

廃FRP船・廃消火器のメーカーによるリサイクルの推進について

廃FRP船及び廃消火器について、メーカーによるリサイクルシステムの整備を進めるため、環境省では、これら二品目を廃棄物処理法に基づく広域認定制度の対象品目として、9月8日付けで加えることとします。
 広域認定制度は、廃製品のメーカー等による広域的、全国的な処理・リサイクルシステムづくりを推進する制度であり、社団法人日本舟(しゅう)艇(てい)工業会(プレジャーボート等の製造事業者を中心とする業界団体)及び消火器メーカーが、本制度を活用するため、処理・リサイクルシステムについて環境大臣の認定について申請する予定です。
 環境省では、今後、メーカー等の申請を受けた後、認定作業を進めていきます。また、国土交通省、消防庁及び関係団体と連携し、メーカーによる廃FRP船及び廃消火器の全国的なリサイクルを進めていきます。

1.廃FRP船のリサイクルについて

 廃FRP船*1については、大型・強じんであることから、これまで処理が困難であり、また、それをリサイクルする手法が確立されていなかった。このような背景のもと、廃FRP船の適正かつ効率的なリサイクル技術やシステムづくりに関する検討が国土交通省において行われてきた。
 こうした検討を踏まえ、環境省では、関係省庁・団体と協働し、全国的なリサイクルシステムづくりを具体化する検討を行ってきた。その結果、社団法人日本舟艇工業会による広域的なリサイクルシステムが整備されることとなったため、今般、廃棄物処理法に基づく一般廃棄物の広域認定制度*2の対象品目として、廃FRP船を9月8日に加えることとした。これによって、今後、社団法人日本舟(しゅう)艇(てい)工業会(プレジャーボート等の製造事業者を中心とする業界団体)が、本制度に基づく環境大臣の認定を受け、広域的なリサイクルを開始していくこととなる。
 廃FRP船については、当面高齢船の多い西瀬戸内・北部九州10県(岡山県、広島県、山口県、香川県、愛媛県、福岡県、大分県、佐賀県、長崎県、熊本県)に地域を限定して、11月からリサイクルシステムが稼働される予定である。今後、全国的なリサイクルシステムづくりを進めるため、国土交通省と連携し、メーカーの取組を促していくこととしている。
 なお、本日、国土交通省及び社団法人日本舟艇工業会において、今後予定している廃FRP船のリサイクルシステムの案について、発表を行っている。

2.廃消火器のリサイクルについて

 廃消火器については、危険性を有していることから、これまで処理が困難であり、また、それをリサイクルする手法が確立されていなかった。このような背景のもと、廃消火器の適正かつ効率的なリサイクル技術やメーカーによるシステムづくりに関する検討が消防庁において行われてきた。
 こうした検討を踏まえ、環境省では、関係省庁・団体と協働し、メーカーによる全国的なリサイクルシステムづくりを具体化する検討を行ってきた。その結果、メーカーによる広域的なリサイクルシステムが整備されることとなったため、今般、廃棄物処理法に基づく一般廃棄物の広域認定制度*2の対象品目として、廃消火器を9月8日に加えることとした。これによって、今後、社団法人日本消火器工業会加盟の消火器メーカーが、本制度に基づく環境大臣の認定を受け、広域的なリサイクルを開始していくこととなる。
 廃消火器については、全国を対象に、今年度内を目途としてリサイクルシステムが稼働される予定である。今後、全国的なリサイクルシステムづくりを進めるため、消防庁と連携し、メーカーの取組を促していくこととしている。

*1

 FRP船:FRP(Fiber Reinforced Plastic:繊維強化プラスチック)が使用されている船舶。FRPは、軽くて強く、加工しやすいため、昭和40年代以降舟艇の構造材料として急速に普及してきた。

*2

 廃棄物処理法に基づく広域認定制度:製造事業者等が自ら処理を行うことにより、適正な処理が確保されるものについて環境大臣が認定し、この者について廃棄物処理業に関する地方公共団体ごとの許可を不要とする特例制度。一般廃棄物に関しては、現在、廃スプリングマットレス、廃パーソナルコンピュータ、廃密閉形蓄電池、廃開放形鉛蓄電池及び廃二輪自動車が、広域認定制度の対象品目として定められている。
 広域認定制度に基づく認定の状況は以下のとおり。

広域認定制度に基づく認定の状況

添付資料

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課
課長: 粕谷 明博 (内線6841)
 課長補佐: 松澤 裕 (内線6842)
 担当: 高橋 一彰 (内線6857)
      金田 聖勝 (内線6848)

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