報道発表資料

この記事を印刷
2005年08月11日
  • 総合政策

社会的責任(持続可能な環境と経済)に関する研究会報告書について

環境省では、「企業の社会的責任」(Corporate Social Responsibility:CSR)の観点からの企業の環境問題への取組のあり方について、昨年9月より、若手実務担当者を中心とした研究会で検討を進めていただき、このたび報告書がまとまりました。
この報告書では、CSRを「企業の活動が各主体に及ぼす影響を把握し、これを考慮に入れた企業行動であり、企業と各主体とのコミュニケーションに重点が置かれる」と整理し、各主体との先進的なコミュニケーションの取組の紹介、今後の取組の方向性について報告しています。
  1. 研究会の概要 近年、企業の社会的責任(Corporate Social Responsibility:CSR)について企業や市民の関心が高まっている。環境報告書に社会性を盛り込み、CSRレポートやサステナビリティレポートとする例に見られるように、実は環境問題への取り組みは、企業にとって重要な社会的な取り組みとなっている。
    環境省では、CSRの視点から環境保全への取組はいかにあるべきかを検討することとした。
      昨年9月から、スーパーバイザーや、CSRに取り組む企業、監査法人、NGOの若手実務担当者の参加を得て研究会を設置し(研究会メンバーは参考1参照)、マルチステークホルダーによる議論、先進事例の報告、若手実務者による忌憚のない議論を趣旨として、議論を進めてきた。
      研究会では、環境への取り組みの観点からCSRをどう考えていくべきかの観点から議論し、このたび、その議論を踏まえた報告書がまとめられた。
  2. 研究会報告書のポイント  
    研究会では、各委員からの取り組み事例を紹介いただきながら議論を進め、以下のように報告書をまとめている。
    CSRを「企業が各主体に及ぼす影響を把握し、これを考慮に入れて行動することであり、企業と影響を受ける各主体との間のコミュニケーションに重点をおかれる」と整理
    そのため、企業、政府、市民といった各主体の新しい関係性を構築することが大切であり、その推進のためには、以下の3点が重要
    対等性、自主性、公開性
    先進的事例などをいくつか紹介し、それらを踏まえて、CSRの推進には各主体が連携して取り組んでいくことが大切であることを確認。 例えば以下の取り組むべきポイントを紹介。
    ・中小企業の取り組みを進めることが必要
    ・企業、NPO、消費者団体など各主体間の連携
    ・CSRに取り組む企業が評価される仕組み
    ・日本がアジアでCSR推進の核となること
  3. 報告書を受けた今後の取り組み
    環境省では、報告書で指摘された「各主体間のコミュニケーションの促進」のため、以下のような取り組みを行うこととしている。
    • 環境報告書を読む会やCSRをテーマにした企業・NPO間の意見交換会、交流会の開催など各主体間の情報交流の場を作る。
    • 企業のCSRに基づく取り組みを掘り起こし、その顕彰・広報を図る。
    • 企業の社会貢献事業データベースなど、企業の取組を利用しやすい形で発信。
    • SRIシンポジウムの開催など投資者への働きかけ



総合環境政策(総合環境政策局)報告書
社会的責任(持続可能な環境と経済)に関する研究会報告書[PDFファイル 471KB]

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境経済課
課長:鎌形 浩史(6260)
民間活動支援室
 室長:瀧口 直樹(6267)
 課長補佐:氏森 毅 (6268)
 担当:中山 伸矢(6252)

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。