報道発表資料

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1998年11月06日

IUCN設立50周年記念国際シンポジウム

IUCN(国際自然保護連合)が本年設立50周年を迎えるに当たり、環境庁、IUCN日本委員会及び生物多様性JAPANでは、記念行事として「世界遺産と日本」をテーマとしたシンポジウムを開催します。入場無料ですが、ハガキでの申し込みが必要です。(定員120名)

 IUCN-The World Conservation Union(国際自然保護連合)は、1948年に設立 された自然保護に関する国家、政府機関、NGOの連合体で、日本国政府のほか、環境庁もメンバーとなっています。IUCNは、これまで、人類の生存の基盤とな る生物の多様性の保全と自然資源の平等で持続可能な利用のための各種活動に取り組んできました(詳細は別紙)。
 環境庁では、IUCNが今年設立50周年を迎えるに当たり、IUCN日本委員会 及び生物多様性JAPAN(詳細は別紙)と協力して下記行事を開催することといたしました。最近の世界における自然保護の動向や、日本の原風景とも言える棚田や 雑木林の価値や保護について「遺産」という視点から内外の専門家が報告します。

行事名

IUCN設立50周年記念国際シンポジウム フォンテーヌブロー in 京都・「世界遺産と日本」

主  催

環境庁、IUCN日本委員会、生物多様性JAPAN

後  援

財団法人 サンワみどり基金

日  時

11月29日(日)13:00~17:00

場  所

京都国際会議場 Room-D

申込方法

官製ハガキ、もしくは50円切手を貼ったハガキに名前、年齢、住所、所属団体名及び電話番号を記入し下記宛に送付下さい。

〒102-0075 東京都千代田区三番町5-24 山路三番町ビル3F 財団法人 日本自然保護協会内 IUCN日本委員会 IUCN50周年記念国際シンポジウム宛

問い合せ

上記委員会;TEL 03-3265-0523  FAX 03-3265-0527

プログラム

開会   13:00
第一部 IUCNフォンテーヌブロー会議の報告※ 13:05~13:45
  • 堂本 暁子(IUCN副会長)
  • デビット・シェパード (IUCN保護地域担当部長)
 
第二部 音と詩でつづる日本の自然(司会進行:堂本暁子) 14:00~14:30
  • 世界遺産の白神、屋久島(ビデオ)
  • 里山の四季(スライド映像と音楽)薩摩琵琶の演奏(石田さえ)石笛の演奏(横澤和也)
 
第三部

 連続講演会 (司会進行:菊地邦雄)    *テーマ:「世界遺産と日本(棚田や雑木林等人為的自然の価値と保護)」

  • 白幡洋三郎((財)国際日本文化研究センター教授、日本文化と自然観)
  • 高松武夫 (建築家、かやぶき民家の保存・復活)     薩摩琵琶の演奏(石田さえ)
  • ジム・トーセル(IUCN・世界自然遺産担当顧問)
  • ヘンリー・クリア(ICOMOS・世界文化遺産担当)     石笛の演奏(横澤和也)
14:30~16:45
閉会   17:00

フォンテーヌブロー会議

 IUCN設立50周年を記念して本年11月3日から5日にかけてフランス、パリ郊外のフォンテーヌブローで開催される。Conservation(保全)、Communities(地域共同体)、Consumption(消費)の3つのCをキーワードに、現在の地球規模の環境問題との関係、今後の自然保護運動の多様なあり方、コミュニティーの役割や大量消費社会の変革などについての大小の会議が開催され、あわせてコンサートなどの様々なイベントが予定されている。我が国からは、IUCN副会長の堂本暁子参議院議員の他、メンバーである団体の代表が参加する。

(参考) IUCN(The World Conservation Union:国際自然保護連合)

 地球の自然環境を保全し、自然資源の持続的な利用を実現するため、政策提言 や啓蒙活動、他団体への支援を行うことを目的に1948年、フランスのフォン テーヌブローで設立された、国家並びに各国の省庁・NGOなどを会員とする世界最大の自然保護の連合団体。1998年7月現在の会員数は、138カ国から 927団体。うち国家会員は74カ国、政府機関会員は110機関、NGO会員 等は743団体を数える。日本では環境庁と15のNGOが会員となっており、日本政府は1995年に国家会員となった。
 IUCNには、専門家よりなる5つの委員会1)種の保存委員会、2)環境教育・啓蒙委員会、3)環境法委員会、4)環境、経済ならびに社会に関する政策 委員会、5)世界保護地域委員会が組織されている。
 過去の主要な実績としては、世界遺産条約(世界の文化遺産及び自然遺産の保 護に関する条約)、ラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿 地に関する条約)、ボン条約(移動性野生動植物の保全に関する条約)、ワシントン条約(絶滅の恐れのある野生動植物の国際的取引に関する条約)など自然保 護関係の国際条約の企画立案があるが、最近の代表的な仕事は1992年の地球 サミットで採択された、生物多様性条約の原案作成である。 IUCN日本委員会  IUCNに加わる国内団体等の連絡組織で、以下の会員を有す(50音順)

(財)海中公園センター 代表者 理事長 宇野 佐
環境庁自然保護局 代表者 自然保護局長
(財)国立公園協会 代表者 会長  日下部甲太郎
(財)日本自然保護協会  代表者 会長  沼田 真
世界自然保護基金日本委員会 代表者 会長  畠山向子
(社)日本動物園水族館協会 代表者 会長  池田隆政
(財)日本野鳥の会 代表者 会長  黒田長久
人間環境問題研究会 代表者 会長  加藤一郎
エルザ自然保護の会 代表者 会長  藤原英司
(財)日本環境協会  代表者 理事長 加藤睦美
(財)自然環境研究センター 代表者 会長  佐藤大七郎
沖縄地域研究所 代表者 所長  新崎盛暉
熱帯林行動ネットワーク 代表者 代表  黒田洋一
地球環境女性ネットワーク 代表者     江尻美穂子
日本雁を保護する会  代表者     呉地正行
経団連自然保護基金運営協議会 代表者 会長  樋口廣太郎
堂本暁子 IUCN副会長・地域理事

生物多様性JAPAN

地球上の生物の多様性の保護を目的とし、各国、わが国のNGO、研究者、企業、地方自治体、政府機関との連携をはかり、基本的な調査、研究、政策的提言、専門家の育成、啓発、教育、実践活動を行うNGO。1991年に発足し、92年の地球環境サミットや95年の生物多様性条約締約国会議に参加した他、96年には公開シンポジウム「森から海へ」、97年には連続フォーラム「気候変動と生物多様性の未来」を全国4都市において開催している。会長は岩槻邦男。

連絡先
環境庁自然保護局企画調整課
課 長 :小林 光(6410)
 補 佐 :三浦金徳(6480)
 補 佐 :塚本瑞天(6413)