報道発表資料

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2005年06月03日
  • 大気環境

今春の環境省花粉観測システム「はなこさん」での花粉観測結果について

環境省では、環境省花粉観測システム「はなこさん」により、関東、中部、関西地域で大気中の花粉濃度をリアルタイムで観測してきましたが、今シーズンのスギ、ヒノキの花粉飛散がピークを過ぎましたので「はなこさん」の稼働を5月31日で終了しました。今シーズンの花粉観測結果を取りまとめましたのでお知らせします。
  1. はなこさんの稼働

     今春は、昨年の夏が猛暑であったことも影響し、花粉の大量飛散が予測されていました。環境省花粉観測システム「はなこさん」では、平成17年1月17日から5月31日までの間、関東、中部、関西地域の山間部と都市部に設置した花粉自動計測器を稼働し、リアルタイムでの花粉飛散状況を観測しました。

     
  2. 花粉観測結果

    (1)今年の特徴
     観測期間中の関東、中部、関西地域での平均花粉濃度(個/m3)を山間部と都市部で比較してみると、関東地域では約3倍、中部地域では約1.5倍山間部の濃度が高く、関西地域では同程度となっていました。花粉の飛散は3地域とも4月が最多であることが確認されました。また、3地域間の花粉濃度をピークであった4月の観測値で比較してみると、山間部、都市部ともに関東地域が高くなっていました。(山間部では3~6倍、都市部では1.5~2倍)(図1参照)

    (2)昨年との比較
     昨年と今年の観測値を比較してみると、いずれも今年の方が高いことがわかりました。花粉の飛散ピーク時の4月では、関東地域の飯能市役所(山間部)では昨年の同時期の約11倍、東京都文京区にある日本医大付属病院(都市部)では約7倍の花粉濃度となっています。また、関西地域の京都市右京区にある旧京北町役場(山間部)では、約13倍、西宮市にある北山緑化植物園(都市部)では約3倍の花粉濃度でした。(図2参照)

     
  3. はなこさんへのアクセス状況

     はなこさんでの観測値を、ホームページからリアルタイムで情報提供したところ、観測期間中のトップページへのアクセス数は約150万件、総ページビューは約2,700万件に達しました。特に、花粉の飛散ピーク時の3月~4月の2ヶ月間でみると、トップページへのアクセス数は115万件、総ページビューは1,950万件にのぼり、国民の皆様の関心の高さが伺われました。

     
  4. はなこさんの活用

     環境省に寄せられた声では、はなこさんからの情報は、主に以下のように活用されました。
    ・花粉症の方が外出の際に、花粉暴露からの回避行動や予防対策に活用。
    ・耳鼻科等の診療待合室に提示し、花粉症患者への情報提供。
    ・花粉関係の研究者等が研究データとして利用。

     
  5. 今後の整備予定

     平成17年度は、新たに中国・四国地域を対象に山間部及び都市部に20台の花粉自動計測器を配備することとしています。
     来シーズン(平成18年1月から)には、関東、中部、関西、中国・四国地域の花粉飛散情報を、今年に引き続きリアルタイムで「はなこさん(http://kafun.nies.go.jp/)」のホームページで提供する予定です。

添付資料

連絡先
環境省環境管理局大気環境課
課長:関 荘一郎 (6530)
 補佐:佐藤美稚子(6538)
 担当:村田 大介 (6538)

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