報道発表資料
農林水産省と環境省が連携して実施した「田んぼの生きもの調査2004」の結果がまとまりましたのでお知らせします。
本年度は、全国で419団体が参加し、329地区1922地点で魚類・カエル調査が実施され、その結果、98種の魚類、17種のカエルが確認されました。
本年度は、全国で419団体が参加し、329地区1922地点で魚類・カエル調査が実施され、その結果、98種の魚類、17種のカエルが確認されました。
- 調査目的
水田周辺水域の生態系の現状を把握するため、平成13年度から農林水産省と環境省が連携して、全国の農業水路、ため池において、生物生息調査を実施するもの。
- 調査対象及び調査箇所数
調査対象種 : 魚類・カエル 調査地区 : 329地区(平成15年度:324地区) ○ 魚類調査 1922地点 (平成15年度:1940地点) ○ カエル調査 429地点 (平成15年度: 413地点) - 調査の方法
○環境省から、調査分析手法について農林水産省に助言・提案等。
○農林水産省が調査マニュアルを作成。 都道府県、市町村、土地改良区、小学校、こどもエコクラブ等に参加を呼びかけ。
○地方農政局、北海道開発局、沖縄総合事務局、参加団体等が調査を実施。
○農林水産省が調査結果の取りまとめ。環境省の「自然環境保全基礎調査(緑の国勢調査)」の全国分布との比較分析等を実施。環境省が分析等について助言。
- 調査機関
(1)実施機関
地方農政局(国営事業(務)所、土地改良調査管理事務所)、北海道開発局、沖縄総合事務局、緑資源機構・・・計84出先機関(平成15年度:76出先機関)
(2)協力機関
都道府県、市町村、土地改良区及び都道府県土地改良事業団体連合会・・・計201団体(平成15年度:196団体)
小学校・こどもエコクラブ・田んぼの学校・・・計134団体(平成15年度:85団体)
- 調査期間
平成16年6月~10月
- 調査結果
(1)結果概要
○ 採捕された魚種 : 20科98種(我が国に生息する淡水魚は、亜種を含め約300種) ○ 採捕されたカエル : 4科17種(我が国に生息するカエルは、亜種を含め42種) ○ 多く採捕された魚種 ドジョウ 480地点 モツゴ 225地点 タモロコ 209地点 メダカ 190地点 ギンブナ 175地点 ○ 多く採捕されたカエル ニホンアマガエル 254地点 ヌマガエル 130地点 トノサマガエル 127地点
(2)分析
[1] 希少種 ○ 魚類では、ホトケドジョウ(絶滅危惧IB類)やメダカ(絶滅危惧II類)など17種、カエルではダルマガエル(絶滅危惧II類)1種、合計18種の希少種が採捕されました。(希少種=環境省が作成したレッドリストに挙げられている生物種) ○ メダカに関して、自然環境保全基礎調査などの既知の分布情報(約10km四方の2次メッシュ)と重ね合わせた結果、本調査でメダカが採捕された100メッシュ(190地点)のうち、20メッシュが今回新たにメダカの分布地域として確認されました。 [2] 外来種 ○ 魚類では、オオクチバス、ブルーギル等11種、両生類ではオオヒキガエル、ウシガエルの2種が採捕されました。 - 今後の展開方向
◎環境省は平成17年度以降も農林水産省との連携を図り、本生物調査について調査・分析手法の助言・提案等を継続します。
◎農林水産省と連携して、本調査への参加団体が増えるよう呼びかけを行います。
添付資料
- H16年度 田んぼの生きもの調査 結果一覧[PDFファイル 19KB] [PDF 18 KB]
- 参考.農林水産省と環境省との連携 メダカを例とした自然環境保全基礎調査との情報交換[PDFファイル 59KB] [PDF 58 KB]
- 連絡先
- 環境省自然環境局自然環境計画課
課長 :黒田大三郎(6430)
課長補佐:植田 明浩 (6481)
担当 :有安 建也 (6436)