報道発表資料
日本に飛来する黄砂の物理的・化学的性質を解明するため、「黄砂実態解明調査」として全国の8か所で黄砂飛来時にエアロゾルの一斉捕集調査を実施していますが、今般、調査対象となる規模の黄砂が日本に飛来する可能性が高くなったことから、本年1回目のサンプリングを本日18日から19日にかけて実施します。
なお、本調査は、平成14年度から、黄砂飛来シーズンである2月中旬から6月頃までの間、黄砂が日本に飛来する際に、地方自治体及び国立環境研究所の協力を得て実施するものです。
なお、本調査は、平成14年度から、黄砂飛来シーズンである2月中旬から6月頃までの間、黄砂が日本に飛来する際に、地方自治体及び国立環境研究所の協力を得て実施するものです。
- 調査目的
近年、中国、モンゴルからの黄砂の飛来が頻発化・大規模化しており、我が国を含む北東アジア各国においてその対策が共通の関心事となっています。
従来、黄砂は自然現象と考えられていましたが、近年の現象については、過放牧や耕地の拡大等の人為的な要因も影響しているとの指摘もあり、より詳細な現象解明が求められています。しかし、現時点では、飛来した黄砂の物理的、化学的な性質について、必ずしも十分に解明されておりません。
このため、黄砂飛来時に、国内の数地点で一斉にエアロゾルを捕集することにより、我が国における黄砂の飛来量を科学的に把握するとともに、捕集したエアロゾルの粒径分布(物理的性質)や成分(化学的性質)の分析を行うことにより、日本各地に飛来する黄砂現象の実態解明のための基礎資料を得ることを目的として、本調査を実施しています。
- 調査の実施場所
国設札幌大気環境測定所(北海道)、国設新潟巻酸性雨測定所(新潟県)、立山測定所(富山県)、国設犬山酸性雨測定所(愛知県)、国設松江大気環境測定所(島根県)、福岡県保健環境研究所(福岡県)、式見ダム酸性雨測定所(長崎県)、国立環境研究所(茨城県)の計8か所(別紙参照)。
- 調査内容
[1] 粒径分布の把握を主な目的とした八段型ローボリウムサンプラー※1によるエアロゾルの捕集
[2] 成分分析(分析項目は重金属類、炭化水素類等を予定)等を主な目的としたハイボリウムサンプラー※2によるエアロゾルの捕集
([1]、[2]とも、本日(3月18日)17時から24時間捕集。)
※1 八段型ローボリウムサンプラー:エアロゾルを8段階の粒径毎に低流量(本調査においては毎分28.3リットル)で捕集する装置。
※2 ハイボリウムサンプラー:エアロゾルを高流量(本調査においては毎分1,000~1,100リットル)で捕集する装置。
- 備考
昨年は、3月10日から12日、3月30日から31日、4月23日から25日、及び5月7日から8日にサンプリングを実施。
添付資料
- 連絡先
- 環境省地球環境局(旧)環境保全対策課
課長 :荒井 真一(内線6740)
課長補佐:瀬川 恵子(内線6755)
技官 :佐野 敦 (内線6745)