報道発表資料
神栖町における有機ヒ素汚染源調査現場において、ヒ素を含有するコンクリート様の塊を発見したため、本日(1月14日)専門家による検討会を開催し、今後の対応等を決定した。
1 事実関係
- 神栖町における有機ヒ素汚染源調査現場において、最も汚染濃度が濃い部分(いわゆるトレンチ掘削部分)の深さ約2m地点で、コンクリート様の塊(東西4m以上×南北2m。厚さ10?以上)を発見。当該コンクリート様の塊とその内部に点在する白色結晶様の物質及びその周囲の土壌を国立環境研究所及び化学物質評価研究機構において詳細に分析した結果、次の分析結果を得た(掘削の状況や分析結果の詳細については、参考資料参照)。
・ 白色結晶様の物質: ジフェニルアルシン酸(DPAA)を約10,000ppmの濃度で検出。DPAA関連物質以外の毒ガス成分は検出されず。 ・ コンクリート様の塊及び周辺土壌: DPAAをコンクリート様の塊では約600ppm、周辺土壌では最大で約1,000ppmの濃度で検出。DPAA関連物質以外の毒ガス成分は検出されず。 - 現在、コンクリート様の塊発見地点周辺部分について手堀で慎重に掘削し、コンクリート様の塊の形状等を確認している。
2 今後の対応方針
- コンクリート様の塊のDPAA濃度は約600ppmと高濃度であるが、当該コンクリート様の塊の全体像(大きさ・広がりや内部の状況等)が不明である現時点では、当該コンクリート様の塊自体が汚染源と特定することはできない。したがって、今後は、更に、当該コンクリート様の塊の周辺及びその下部を重点的に調査する必要がある。
- こうした点を踏まえ、トレンチ掘削部分についての今後の調査は、次の方針で実施することとする。
・ 深さ約2.5メートル地点までコンクリート様の塊周辺を掘削し、コンクリート様の塊の全体像を把握するとともに、周辺土壌についての分析を進める。 ・ コンクリート様の塊内部の状況について、非破壊の方法等により安全性を確認した上で、当該コンクリート様の塊内部のコアサンプルを採取して分析をする等により把握する。 ・ その後、コンクリート様の塊の下部の状況を調査するため、当該コンクリート様の塊の安全な除去方法について検討する。 - なお、上記作業と並行して、今回のコンクリート様の塊発見地点以外の部分については、可能な範囲で、掘削作業を続ける。
以上
参考資料1: | ヒ素含有コンクリート様の塊の写真等 [PDF 297KB] |
参考資料2: | 神栖町における白色結晶様の物質、コンクリート様の塊及び周辺土壌の分析データ [PDF 93KB] |
- 連絡先
- 環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課環境リスク評価室
室長 三宅 智(内線6340)
室長補佐 馬場康弘(内線6341)
室長補佐 古元重和(内線6343)