報道発表資料

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2004年10月29日
  • 自然環境

遺伝子組換えとうもろこしの隔離ほ場試験における混入に関する注意について

ダウ・ケミカル日本株式会社が行った遺伝子組換えとうもろこしの隔離ほ場における試験栽培において、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」に基づく承認を得ていない遺伝子組換えとうもろこしが誤って混入した件について、農林水産省及び環境省から求めた報告に対して、その原因等に関する報告が提出されたのを受け、農林水産省及び環境省より文書による厳重注意を行ったので、お知らせします。
  1. ダウ・ケミカル日本株式会社が行った「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」(平成15年法律第97号。以下「カルタヘナ法」という。)に基づく第一種使用等(環境中への拡散防止措置を執らないで行う使用等)の承認が得られている遺伝子組換えとうもろこしの隔離ほ場試験において、承認が得られていない他の遺伝子組換えとうもろこしの種子が混入し栽培された件について、農林水産大臣及び環境大臣からのカルタヘナ法第30条に基づく報告の求めに対して、ダウ・ケミカル日本株式会社から原因及び再発防止措置等に関する報告が提出された。
     
  2. 報告では、当該種子を供給した米国ダウ・アグロサイエンス社において、
     [1] 種子の系統を示す表示コードに変更があったが、その社内周知が十分ではなかったこと等により、試験用の非組換えとうもろこしの種子を生産する際に、誤って組換えとうもろこしの種子を混入させてしまったこと、
     [2] 試験用の非組換えとうもろこしの種子を日本に送付する際に、適切な種子であるかどうか書面審査をすべきところ、ラベルの表示のみで選別してしまったこと、 などの人的なミスにより、試験用の非組換えとうもろこし種子として送付した中に組換えとうもろこしの種子が混入してしまったとしており、再発防止のための措置として以下を実施しているとしている。

     ア 試験用種子の貯蔵及び取扱に関する作業管理の強化
     イ 試験用種子検査の強化、出荷時の検査記録の確認の徹底
     ウ 関係者の教育訓練の徹底
     
  3. 農林水産省及び環境省では、以上の報告を受け、ダウ・ケミカル日本株式会社に対し、再発防止のための措置を徹底するよう文書により厳重注意を行った。

(本件は、8月12日付け配付資料「遺伝子組換えとうもろこしの隔離ほ場試験栽培における混入について」でお知らせした件に関して行ったもの。)

連絡先
環境省自然環境局野生生物課
課長   :名執 芳博(6460)
 課長補佐:安田 直人(6984)
 担当   :渡邊 雄児(6984)