報道発表資料
今回のシンポジウムには、海外からも多数の研究者の参加が見込まれ、環境庁では、研究者をはじめとした酸性雨問題に関心を持つ多くの方々の参加を得ることにより、酸性雨問題の重要性についての認識を高めるとともに、今後とも酸性雨研究を一層推進することとしている。
1.シンポジウム名
酸性雨国際シンポジウム
2.シンポジウムの背景
化石燃料の燃焼等に伴い排出される硫黄酸化物、窒素酸化物等の原因物質により、ヨーロッパ、北米等で酸性の強い降水が観測され、森林、湖沼等への被害が生じている。我が国においても、全国的に酸性の降雨や降雪が観測されており、将来の影響の顕在化が懸念されている。また、中国をはじめ、急速な経済成長を遂げているアジア地域の各国においても、原因物質の排出量が増加しており、その影響や対策に関する研究や観測・監視の促進が求められている。
このため、環境庁では東アジア地域における酸性雨のモニタリングネットワークの構築を進めるなど、この地域における酸性雨対策に先導的な役割を果たしている。また、平成2年度から「地球環境研究総合推進費」により、酸性雨研究を積極的に推進してきたところである。
本シンポジウムでは、国内外の研究者の参加を得て、地球環境研究総合推進費による研究成果など、これまで実施されてきた酸性雨研究の成果及び研究の現状に関する情報交換や意見交換を行うとともに、酸性雨研究の今後の方向性を検討する予定。
3.日時
平成8年12月10日(火)8:30~12日(木)17:00
4.場所
国立環境研究所 大山ホール(茨城県つくば市小野川16-2)
5.主催
環境庁地球環境部
環境庁国立環境研究所
6.参加対象者
参加自由(ただし、事前申し込みが望ましい)
参加費無料(ただし、最終日の視察に参加する場合は、参加費1,000円)
7.使用言語
英語(通訳なし)
8.内容等
英国、カナダ、米国、スウェーデン、オランダ、ドイツ、ノルウェー、フィンランド、チェコ、インド、中国、韓国及び日本の研究者等約70名が、以下をテーマとして講演及びポスター発表を行う。
(主な内容)
(1)酸性汚染物質の発生源とその対策
(2)酸性汚染物質の移流・拡散・沈着
(3)酸性汚染物質の生態系影響
(4)酸性汚染物質の文化財影響
9.問い合わせ先等
(問い合わせ先)
〒305 茨城県つくば市小野川16-2
国立環境研究所 地球環境研究グループ
酸性雨研究チーム
Tel:0298-50-2447
〒102 東京都千代田区九段南4-7-24
社団法人 環境情報科学センター
Tel:03-3265-3916
10.プログラム
12月10日(火) 8:30-9:30 受付、ポスター展示 9:35-9:45 開会挨拶 9:45-10:45 セッション1:海外の研究者による酸性雨被害の報告 10:50-12:00 セッション2:移流・拡散と反応(1) 12:00-13:00 昼食 13:00-15:10 セッション3:移流・拡散と反応(2) 15:10-15:30 休憩 15:30-16:50 セッション4:文化財影響 16:50-17:00 日本の地球環境研究 18:00-19:00 レセプション 12月11日(水) 9:00-10:20 セッション5:生態系影響(1) 10:20-10:35 休憩 10:35-12:00 セッション6:生物地球化学的動態 12:00-13:00 休憩 13:00-15:00 ポスターセッション 15:00-15:55 セッション7:生態系影響(2) 16:00-17:00 セッション8:臨界負荷量 12月12日(木) 9:00-10:10 セッション9:過去を顧み未来を考える 10:10-10:20 休憩 10:20-11:40 まとめ・総合討論 11:40-11:50 閉会挨拶 12:00-17:00 視察(日立銅山)・バスセミナー
- 連絡先
- 環境庁企画調整局地球環境部環境保全対策課地球環境部研究調査室
室 長 名執 芳博 (内線6743)
室長補佐 宇仁菅伸介 (内線6746)
環境庁国立環境研究所地球環境研究グループ 酸性雨研究チーム
総 合 研 究 官 佐竹 研一(0298-50-2447)
国際室
国際共同研究官 植弘 崇嗣(0298-50-2309)