報道発表資料

この記事を印刷
2004年10月18日
  • 総合政策

都市計画道路象潟(きさかた)高速線及び仁賀保(にかほ)南高速線に係る環境影響評価書に対する環境大臣意見の提出について

 環境省は、都市計画道路象潟きさかた高速線及び仁賀保にかほ南高速線(秋田県)に係る環境影響評価書について、本日付けで国土交通大臣等に対し、環境影響評価法に基づき、オオタカ等の希少種や眺望景観等に対し配慮すべき旨を内容とした環境大臣意見を述べた。

  1.  環境省は、都市計画道路象潟きさかた高速線及び仁賀保にかほ南高速線に係る環境影響評価書について、環境影響評価法に基づき環境の保全の見地からの意見を求められたことから、平成16年10月18日付けで国土交通大臣等(注1)に対し環境大臣意見を送付した。
     
  2.  計画道路については、希少種の生息・生育する池沼が点在する地域や鳥海国定公園内を通過すること、周辺でオオタカの営巣が確認されていることなどから、環境大臣意見では次の内容等を指摘している。
     
  3.  なお、秋田県知事(注2)に対しては、国土交通大臣等から、この環境大臣意見を勘案した意見が述べられることとなる。
 ○ 自動車走行に係る影響について
  計画路線の現接続道路沿道には住居が連担した地域があることから、接続道路の整備と計画路線の供用開始時期との調整など関係機関との連携を行い、当該地域の環境の保全が図られるようにすること。
 
地下水への影響について
  計画路線は、希少種が生息・生育し地下水に依存する池沼が点在する地域を通過しているため、同地域については、事業が具体化される段階において地下水に関する調査を実施し、今後設計を進めていく中で地下水に影響を及ぼさないように検討を行うこと。
 
緑化について
  計画路線は鳥海国定公園内を通過すること及びその一部区間が主要な眺望点から視認できることから、郷土種による法面の緑化について具体的な方法を検討すること。
 
希少種について
  計画路線周辺でオオタカの営巣が確認されていることから、繁殖状況調査等の結果から繁殖活動が確認された場合には、必要に応じて繁殖期の工事中断等を含め適切な措置を講じること。
  計画路線は希少種が生息・生育する池沼が点在する地域を通過することから、凍結防止剤を含む路面排水がこれらの池沼に流入することによる生息・生育環境への影響について予測評価を行うこと。
 
景観について
  計画路線は鳥海国定公園内を通過し、その中に東北自然歩道が設置されているため、眺望景観について同自然歩道上の地点を追加して予測評価を行うこと。

 

 (注1) 国土交通大臣及び国土交通省東北地方整備局長
 (注2) これらの事業は都市計画に定められるものであるため、環境影響評価は事業者に代わって都市計画決定権者である秋田県知事が実施する。

 

 (参考)    
  オオタカ カラス大の猛禽類で、レッドデータブック(改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物-鳥類:RDB)では、絶滅危惧II類に区分されている。

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境影響評価課環境影響審査室
室長:笠井 俊彦(内6231)
 担当:奥原 祐治(内6253)
 TEL 03-5521-8237(夜間直通)
 

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。