報道発表資料
環境省では、農用地の土壌が汚染されている地域の周辺及び汚染のおそれがある地域を対象として都道府県が平成15年度に行った細密調査の結果と、平成15年度までに実施された農用地土壌汚染対策の状況について取りまとめました。
【主なポイント】
[1]平成15年度の細密調査の結果、カドミウムについて汚染地域周辺の1地域、銅について汚染のおそれがある1地域で、対策地域の指定要件基準値(以下、単に基準値という。)以上の汚染が検出されました。
[2]平成15年度末の対策事業等完了面積は6,308haであり、基準値以上検出地域面積の87.3%が対策事業等を完了しています。
I.概要
環境省では、毎年、農用地の土壌汚染の調査結果と土壌汚染対策の進捗状況を取りまとめて公表しております。農用地については、「農用地の土壌の汚染防止等に関する法律」に基づき、人の健康を損なうおそれがある農畜産物が生産され、又は農作物等の生育が阻害されることを防止することを目的とした各般の措置が講じられております。今回、都道府県が平成15年度に実施した特定有害物質による農用地の土壌汚染の実態を明らかにするための細密調査の結果と、汚染土壌についての客土等の対策の進捗状況について、とりまとめを行いました。
II.平成15年度細密調査結果
平成15年度細密調査は、農用地の土壌が汚染されている地域の周辺地域であって汚染範囲の確定のための調査が必要であるところ及び汚染のおそれがある地域を対象として、9地域の1,308haについて行われました。その結果、カドミウムについて1地域、銅について1地域で、基準値以上の汚染が検出されました。カドミウムについて基準超過した地域では、本年度も調査を継続して汚染地域の範囲を特定するなどの対策が進められます。銅については、基準値超過地点での生育障害は見られていません。
(平成15年度の調査対象地域等)
(平成15年度の調査対象地域等)
特定有害物質
| 調査を実施した地域 | 左記のうち基準値以上検出した地域 | |||||
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地域数
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調査点数
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調査面積
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地域数
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調査点数 | 汚染面積 | ||
うち超過点数 | |||||||
カドミウム | 9 地域 | 325 点 | 1,308 ha | 1 地域 | 59 点 | 1 点 | 1.8ha |
銅 | 2 地域 | 12 点 | 27 ha | 1 地域 | 7 点 | 2 点 | 1.4ha |
1 地域 | 1 点 | 0.5 ha | 0 地域 | 0 点 | 0 点 | 0ha |
注)基準値:カドミウムについては玄米中1.0mg/kg、銅については土壌中125mg/kg、砒 素については土壌中15mg/kg
III.基準値以上の特定有害物質が検出された地域における対策の状況
- 平成15年度の対策地域の指定、対策計画の策定及び対策地域の指定解除の状況
(1) 対策地域として指定された地域 追加指定 群馬県 渡良瀬川流域地域 ( 銅 : 1.2 ha)
(2) 対策計画が策定された地域 秋田県 板屋五騎地域 (カドミウム: 8.5 ha)
(3) 対策地域の指定が解除された地域 (カドミウム:498.6 ha) 全部解除 秋田県 鹿角地域 (カドミウム: 26.7 ha) 〃 比内地域 (カドミウム: 3.4 ha) 一部解除 富山県 神通川流域地域(左岸) (カドミウム:184.4 ha) 〃 神通川流域地域(右岸) (カドミウム: 73.6 ha) 秋田県 福島・北原地域 (カドミウム:210.5 ha)
注)( )内は、該当地域の地域指定等の面積及び特定有害物質
- 農用地土壌汚染対策事業の進捗状況(平成15年度末現在)
基準値以上の特定有害物質が検出された地域の累計面積は、平成15年度末現在で7,228haになります。このうち、対策地域の指定がなされた地域の累計面積は6,276ha、対策事業が完了している面積は5,682haになります。また、別途都道府県による単独事業等によって対策が完了している地域が累計で626haあり、これを加えると基準値以上検出地域の累計面積の87.3%(6,308ha)が対策事業等を完了しています。
水環境部 行政資料
平成15年度農用地土壌汚染防止対策細密調査結果の取りまとめ[PDFファイル 29KB]
農用地土壌汚染防止対策の概要[PDFファイル 116KB]
- 連絡先
- 環境省環境管理局水環境部土壌環境課
課長 :鏑木儀郎 (内線6650)
課長補佐 :龍口浩司 (内線6653)
担当 :池内審嗣 (内線6654)