報道発表資料

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1998年09月30日

平成9年度大気汚染状況について

 我が国においては、大気汚染防止法に基づき、都道府県及び大気汚染防止法上の政令市の全国2,126の測定局(平成9年度末現在、一般環境大気測定局(一般局):1,716局、自動車排出ガス測定局(自排局):410局)において大気汚染の常時監視が行われている。
 環境庁がとりまとめたこれらの測定局における平成9年度の測定結果によると、二酸化硫黄及び一酸化炭素による汚染については近年良好な状態が続いているものの、二酸化窒素、浮遊粒子状物質及び光化学オキシダントによる汚染については大都市地域を中心に依然として厳しい状況にある。
 環境庁としては、環境基準の早期達成に向けて、工場・事業場の排ガス対策、自動車排出ガス規制、低公害車の普及等を総合的かつ一層強力に推進し、都市の大気環境の改善を図っていくこととしている。

1.二酸化窒素(NO2)(p3~8)
 環境基準達成測定局数の割合は、一般局で95.3%、自排局で65.7%であり、平成8年度(一般局:96.4%、自排局:64.6%)に比べてほぼ横這いである。東京、横浜、大阪等の大都市地域を中心に環境基準の達成状況は依然として低い水準であり、高濃度が測定された測定局は都心部に集中している。

2.浮遊粒子状物質(SPM)(p9~12)
 環境基準達成測定局数の割合は、一般局で61.3%、自排局で32.9%であり、平成8年度(一般局:69.8%、自排局:42.4%)に比べて減少し、大都市地域を中心に環境基準の達成状況は依然として低い水準となっている。特に関東地域における達成状況が芳しくなく、埼玉県等都心周辺部で高濃度が測定された測定局が多い。

3.光化学オキシダント(Ox)(p13~15)
 ほとんどの測定局で環境基準が達成されておらず、達成状況は依然として極めて低い水準となっている。また、関東地域及び関西地域における高濃度の出現日数は大都市の外縁部において多くなっており、光化学大気汚染の「広域的な」汚染傾向が認められている。

4.二酸化硫黄(SO2)(p16)
 近年、ほとんどの測定局で環境基準を達成しており、良好な状況が続いている。

5.一酸化炭素(CO)(p16)
 近年、すべての測定局で環境基準を達成しており、良好な状況が続いている。

連絡先
環境庁大気保全局大気規制課
課長  飯島 孝  (6530)
 担当  小野 洋  (6548)

環境庁大気保全局自動車環境対策第一課
課長  松本 和良 (6550)
 担当  印南 朋浩 (6551)