報道発表資料

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2004年06月22日
  • 大気環境

「低周波音問題対応の手引書」作成について

この度、環境省では低周波音問題対応の手引書を作成した。これは、(社)日本騒音制御工学会に設置された「低周波音対策検討委員会」(委員長:時田保夫(財)小林理学研究所)における検討結果を取りまとめたものであり、その骨子は以下のとおりである。

[1]手引書の内容は、低周波音問題対応のための「手引」(以下 手引)、低周波音問題対応のための「評価指針」(以下 指針)、低周波音問題対応のための「評価指針の解説」(以下 解説)の3部構成とした。
[2]「手引」では、苦情申し立ての受付から、申し立て内容の聞き取り調査、測定、評価、対策検討までのそれぞれの段階における留意点などをまとめた。
[3]「指針」は、最新の科学的知見や聴感特性実験の結果をもとに、低周波音の状況を的確に判断するための目安となる値を参照値*として、物的苦情と心身に係る苦情に分けて示した。
*参照値:判断の目安値として適用するものであり、対策の目標値ではない。対策に当たっては、技術的可能性等総合的検討が必要である。
[4]「解説」では、「指針」の内容について解説を加え、低周波音に関してより深い理解を得ることを目的として示した。

 低周波音についてはその感じ方に個人差が大きく、参照値を示すだけでは苦情解決が難しいこと、低周波音問題に従事している地方公共団体において低周波音に関する情報が不足していることを踏まえ、「低周波音問題対応の手引書」として取りまとめた。
 また、問題対応にあたっては判断の基準となる値が求められていることから、苦情申立者を含む被験者による聴感特性実験を実施し、低周波音影響の可能性を判断する目安の参照値を示した。ただし、参照値以下であっても低周波音を知覚する可能性があるので、個人の聴感特性を考慮し対応することが極めて重要である。そのような場合、詳細な調査には専門的な知識を必要とすることから、地方公共団体職員への講習会を実施するとともに専門家の協力体制のあり方について、今後の課題として検討を行っていく予定である。

  1. 経緯
     近年、低レベルの低周波音に関する苦情が見受けられる。これらの苦情の多くは暗騒音が小さい静かな地域の家屋内において発生しており、すでに公表している「低周波音の測定方法に関するマニュアル」や「低周波音対策事例集」に記されている方法では対応できないケースが増えている。主な発生源は工場、作業場、店舗、近隣の家屋などに設置された設備機器等で、家屋内で観測される低周波音・騒音は20~200Hz程度の周波数域に主要周波数成分を持つものが多くみられる。
     環境省は、このような苦情に対する的確な対応のあり方の検討を、(社)日本騒音制御工学会に委託し、同学会において平成14年8月学識経験者等からなる低周波音対策検討調査委員会が設置され、本件について検討が行われた。
    このたび、その結果が別添のように、固定発生源の低周波音問題対応のための「手引」、「評価指針」、「評価指針の解説」として報告された。このなかで、従来の手法では対応の難しかった低レベルの低周波音苦情に対処するための参照値が提案された。
     この検討に基づき、環境省はその主な内容を「低周波音問題対応の手引書」として公表する。

  2. 内容

    (1)「手引」では、低周波音が原因と思われる申し立ての受付から、聞き取り調査、測定、評価、対策検討までの各段階における確認すべき項目や留意点などをまとめた。
      1.申し立て内容の把握
      2.現場の確認
      3.測定
      4.評価方法
      5.対策の検討

    (2)「指針」では、最新の科学的知見や聴感特性実験の結果をもとに、物的影響(建具のがたつき等)及び心身に係る影響の可能性を評価するための目安となる値を参照値として示した。
      1.参照値
       [1]物的影響
       [2]心身に係る影響
      2.測定結果の算出方法
      3.評価方法

    (3)「解説」では、低周波音に関してより深い理解を得ることを目的として、参照値の考え方、測定結果の算出方法、評価方法などについての解説を示した。
      1.適用範囲
      2.参照値
      3.測定
      4.評価方法

     
  3. 今後の予定
     「手引」、「指針」、「指針の解説」は、現時点での最新の知見集積や実験データをもとに作成したものであるが、今後の知見や要望を踏まえ、その有効性や課題などを検証し必要に応じて内容等の改善を検討する。
    また、地方公共団体職員への講習会実施や専門家の協力体制のあり方についての検討を行っていく予定である。

 環境管理局 行政資料
  低周波音問題対応の手引書


添付資料

連絡先
環境省環境管理局大気環境課
大気生活環境室
 室長 上河原献二(内線6540)
 補佐 由衛 純一 (内線6543)
 担当 齋藤、平野 (内線6546)

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