報道発表資料

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2004年03月30日
  • 保健対策

水銀分析マニュアルについて

国立水俣病総合研究センターにおいて開発された水銀分析技術の成果を基に、平成16年2月12日に開催した水銀分析マニュアル策定会議において水銀分析マニュアルがとりまとめられ、今般完成したので、お知らせいたします。
  1. 水銀分析マニュアルについて

     現在、先進諸国においては、水銀の低濃度曝露の影響に関心が集まっています。わが国にとって、魚介類は貴重な蛋白源であるのみならず、食文化の中心の一つであり、魚介類摂取による水銀曝露の危険については科学的知見に基づいて慎重かつ迅速に対応することが求められています。低濃度曝露による胎児・乳幼児の発達への影響に関しては、わが国でも2002年から疫学研究を開始しています。
     一方で、今もなお世界各国で石炭火力発電所からの大気汚染、塩素・アルカリ工業プラントにおける水質汚染が続いています。さらに、金鉱山を有する開発途上国においては、金精錬での水銀使用による汚染が深刻であり、汚染の状況の監視は急務となっています。
     こうした状況のもと、国内外において、的確なリスク評価のために、総水銀のみならずメチル水銀をもより高精度に分析できる技術が求められるようになってきています。
     本「水銀分析マニュアル」は、これまでいろいろな場で示され国際的にも高く評価されている分析法が、さらに広く実用に供されるよう、このたび、「水銀分析マニュアル策定会議」における検討を踏まえ、環境省としてとりまとめたものです。(別添冊子を参照。)

  2. 水銀分析マニュアル策定会議メンバー
      鈴木 継美 (東京大学名誉教授)<座長>
      赤木 洋勝 (国立水俣病総合研究センター特別研究員)
      有村 公良 (鹿児島大学医学部助教授)
      安藤 哲夫 (鹿児島大学医学部助手)
      坂本 峰至 (国立水俣病総合研究センター疫学室長)
      佐藤  洋 (東北大学医学部教授)
      永沼  章 (東北大学薬学部教授)
      二塚  信 (熊本大学医学部教授)
      松山 明人 (国立水俣病総合研究センター主任研究員)

環境保健部 報告書
 水銀分析マニュアル

連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部環境保健企画管理課
特殊疾病対策室
 室長:上家 和子(内線 6330)
 主査:堀  裕行(内線 6332)