報道発表資料
環境省では、本年1月から神奈川県平塚市において環境調査を行っておりますが、旧相模海軍工廠化学実験部跡地付近の井戸(1カ所)の井戸水について、毒ガス関連物質の分析を行った結果、0.001mg/l(ヒ素換算)のジフェニルアルシン酸が検出されたのでお知らせします。
これを受け、神奈川県及び平塚市により、旧相模海軍工廠化学実験部跡地の周辺及びその下流域の範囲内における井戸水の飲用状況の把握及び飲用中止の周知を行うこととしています。
また、環境省では、地下水の汚染状況等を把握するため、早急に井戸水調査を実施する等の対策をとることとします。
※ジフェニルアルシン酸:自然界には存在しない有機ヒ素化合物で、旧軍の毒ガス(くしゃみ剤)の分解生成物としても発生する。茨城県神栖町において生じている健康被害の原因物質と考えられている。
- 分析結果
[1]採水井戸
旧相模海軍工廠化学実験部跡地付近の井戸1カ所[2]採水日
1月17日及び2月21日[3]分析結果
1月17日分:ジフェニルアルシン酸は検出されず
2月21日分:0.001mg/l(ヒ素換算)のジフェニルアルシン酸を検出
(定量下限値0.001mg/l) - 対策
[1]飲用中止の周知
神奈川県及び平塚市により、旧相模海軍工廠化学実験部跡地の周辺及びその下流域の範囲内における井戸水の飲用状況の把握及び飲用中止の周知を行うこととしています。[2]汚染状況の把握
早急に、専門家と相談しつつ、井戸水調査を実施し、地下水の汚染状況等を把握するための調査を開始します。[3]その他
関係省庁の連携を図りつつ取り組むこととする。
また、汚染状況の把握のための調査について助言いただくため、近日中に「さがみ縦貫道路周辺地域等化学物質調査検討会」を開催する予定にしています。
添付資料
- 連絡先
- 環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課環境リスク評価室
室長 三宅 智(内線6340)
室長補佐 馬場 康弘(内線6341)
環境専門調査員 藤長愛一郎(内線6342)