報道発表資料

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2004年02月06日
  • 自然環境

生物多様性条約第7回締約国会議の開催について

生物多様性条約第7回締約国会議が2月9日(月)~20日(金)の日程で、クアラルンプール(マレーシア)にて開催される。山岳の生物多様性に関する新たな作業計画、保護地域に関する作業計画、生物多様性の構成要素の持続可能な利用のための原則、原理及びガイドライン、生物多様性とツーリズムに関するガイドライン等に関する決議が採択される予定。
 また、18~19日に閣僚級会合が開催され、閣僚宣言が採択される予定。

1 これまでの経緯

生物多様性条約(別紙参照)が1993年に発効して以来、これまでに6回の締約国会議を開催。
締約国会議において、森林、海洋・沿岸といった主題別の生物多様性に関する作業計画の作成や、外来種、エコシステム・アプローチ、世界植物保全戦略など、横断的な課題に関する決議を採択。さらに、締約国が提出する国別報告書により、条約の実施状況を把握。

2 第7回締約国会議の開催

(1) 開催地・会議期間 : クアラルンプール(マレーシア)
平成16年2月9日(月)~20日(金)
 期間中、閣僚級会合が18~19日に開催される。なお、第1回カルタヘナ議定書締約国会議が2月23日~27日に引き続き開催される。

(2) 主な議題
保護地域
 横断的課題のひとつである保護地域について、計画要素、長期的・短期的目標及びそれを達成するために各国や国際機関が実施すべき活動を示した作業計画案をはじめ、条約の目的や2010年目標を達成するのに必要な事項につき協議し、採択する予定。
山岳の生態系
 山岳の生態系の作業計画案につき協議し、採択する予定。同作業計画案は2010年までに山岳の生物多様性の減少速度を低減させることを最終的な目標としており、それを達成するための計画要素、具体的な目標及びそれを達成するために必要な行動からなる。
世界分類学イニシアティブ
 生物多様性条約を実施するにあたって重要な分類学を振興するイニシアティブであり、第6回締約国会議において、作業計画が採択された。今般会合では、COP6以降の進捗状況につき報告され、今後の対策等につき協議し、採択する予定。
エコシステム・アプローチ
 第5回締約国会議において合意されたエコシステム・アプローチの原則と考え方に実施のためのガイドラインを付加したものにつき主に検討し、採択する予定。
持続可能な利用
条約の目的のひとつである、生物多様性の構成要素を持続可能な利用のための14の原則及び実施上のガイドラインにつき協議し、採択する予定。
生物多様性とツーリズム
 政府、先住民、地元共同体等の様々な者を対象とする、陸域、海洋沿岸域や重要な生息地等において、持続可能なツーリズムの開発における、自発的・国際的なガイドラインについて協議する予定。
遺伝資源へのアクセスと利益の公正かつ衡平な配分(ABS)
 遺伝資源の適切な利用とそれに伴って生じる利益の公正かつ衡平な配分(Access and Benefit Sharing)を実現しうる国際的制度(International regime)について協議する予定。

(3) 閣僚級会合
 18~19日に閣僚級会合(ハイレベルセグメント)がマレーシア政府主催で開催される。議題は、「生物多様性の保全と持続可能な利用における科学的評価の役割」、「生物多様性、バイオテクノロジー及びバイオセイフティのための技術移転及び技術協力」及び「遺伝資源の適切な利用とそれに伴って生じる利益の公正かつ衝平な配分」で、会合の最後には閣僚宣言が採択される予定。我が国からは浜中地球環境審議官が出席する。

添付資料

連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課
課長: 黒田大三郎(内線:6430)
 補佐: 奥田 直久(内線:6480)
 担当: 平井さおり(内線:6437)

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