報道発表資料

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2004年01月16日
  • 自然環境

世界遺産条約に基づく世界遺産一覧表への記載に係る今年度推薦物件について

環境省、林野庁及び文化庁では、世界遺産条約に基づく世界遺産一覧表への記載候補物件として、「知床」について必要な手続きを進めてきたところですが、本日、世界遺産条約関係省庁連絡会議において、わが国政府として「知床」を推薦することが決定されましたのでお知らせします。
1.推薦物件の概要(詳細については別添参考資料を参照)

(1) 物件名 知床(Shiretoko)
 
(2) 所在地 北海道斜里郡斜里町 ほっかいどうしゃりぐんしゃりちょう 及び 目梨郡羅臼町 めなしぐんらうすちょう
 
(3) 推薦区域等 :
  [1] 推薦区域(別図参照)
     推薦地は、国内法等に基づく以下の地域から構成される。
    遠音別岳原生自然環境保全地域 おんねべつだけげんせいしぜんかんきょうほぜんちいき (自然環境保全法)
    知床国立公園(自然公園法)
    知床森林生態系保護地域(国有林野管理経営規程)
    国指定知床鳥獣保護区(鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律)
  [2] 面積*
      核心地域:34,000ha
      緩衝地域:22,100ha(海域:7,400haを含む)
        合計  :56,100ha
     現在、知床森林生態系保護地域の拡張に向けた手続きを進めているところであり、上記面積には拡張見込み地が含まれている。

(4) 共同推薦省庁 :
   環境省、林野庁及び文化庁


2.知床の推薦に係るこれまでの経緯と今後の予定

<平成15年>
3月~5月 「世界自然遺産候補地に関する検討会」の開催
  環境省と林野庁では、学識経験者からなる「世界自然遺産候補地に関する検討会(座長:岩槻邦男放送大学教授)」を共同で設置し、世界自然遺産の新たな推薦候補地を学術的見地から検討。
  5/26に最終(第4回)の検討会が開催され、「知床」「小笠原諸島」「琉球諸島」の3地域を世界自然遺産の候補地として選定。
  上記3地域については、それぞれ課題があり、課題解決に向けた取り組みを進め、保護担保措置の状況や地元の意向などの社会的側面から、推薦条件が確実に整う見込みと判断される地域については、推薦に必要な手続きを進めていくこととされた。
  知床については「陸域と海域を含めた統合的な管理計画の策定」が今後の課題とされた。
 
10月 世界遺産一覧表への記載に係る今年度推薦作業方針の公表
  環境省と林野庁において、上記3地域の関係都道県の意見や保護担保措置の状況等をもとに検討を行った結果、平成16年2月までに推薦書の提出を目指す地域として「知床」を選定し、必要な作業を行う旨の方針を10/16に公表。
 
10月~12月 管理計画の策定
  関係行政機関(環境省、林野庁、北海道等)、地元自治体(斜里町及び羅臼町)、地元関係団体を構成メンバーとする「知床世界遺産候補地地域連絡会議」を設置し、検討会で課題とされた管理計画の策定作業を実施。
  12/15に開催された第4回知床世界遺産候補地地域連絡会議において管理計画(案)をとりまとめ。
 
12月 知床に係る保護制度所管省庁による関係審議会への報告
  文化庁(12/5)、林野庁(12/8)、環境省(12/16)
 
<平成16年>
1月 世界遺産条約関係省庁連絡会議(1/16)
  知床の推薦を政府として決定。
 
1月中 推薦書を外務省経由でユネスコ世界遺産センターへ提出
  現地時間1/30の午前10時(日本時間午後6時)に提出する予定。
 
春~秋 世界遺産委員会の諮問機関(IUCN)による書類審査及び現地調査
 
<平成17年>
6月 第29回世界遺産委員会(年次会合)
  推薦物件を審議、知床の登録可否が決定。

添付資料

連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課
課長:黒田大三郎(6430)
 補佐:奥田  直久(6480)
 担当:山崎  準 (6476)
     川越  久史(  〃  )

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