報道発表資料

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2003年03月19日
  • 自然環境

「東京湾の干潟等の生態系再生研究会」(最終回)の開催結果について~東京湾干潟ネットワークの形成に向けて~

1.概要
  
 東京湾の再生については、一昨年12月に都市再生プロジェクト(第3次決定)として「海の再生」が決定され、これを受けて昨年2月に設置された関係省庁及び7都県市からなる東京湾再生推進会議において海域の浄化能力の向上方策として干潟等の保全・再生・創造が議論されています。また、千葉県においては、東京湾に残る貴重な干潟である三番瀬の保全や再生について、幅広い関係者が参画したいわゆる円卓会議において検討がなされています。
 このように、干潟等の海水浄化機能を活用した水質改善や干潟等が有する豊かな生態系の保全や再生について様々な議論がなされている中で、国土交通省港湾局と環境省自然環境局は、昨年7月から、東京湾全域を対象として、生態系保全を視野に入れた干潟等による海域環境改善方策についての共同調査を実施しています。学識経験者、港湾管理者(関係自治体)及び関係行政機関(国土交通省及び環境省)から構成される研究会を設置して検討を進めてきましたが、18日に最終回となる第4回研究会を開催し、報告書の取りまとめに向けて幅広い観点から意見交換が行われました。
 今後、頂いた意見等に基づき、報告書のとりまとめを進め、報告書がまとまり次第、公表することとしています。
 
 
2.第4回研究会の開催結果
  
(1) 開催日  平成15年3月18日
  
(2) 議事概要
   生態系の連続する干潟ネットワークのあり方、生態系の保全を視野に入れた干潟等の生態系再生の方策について議論が行われるとともに、今回の研究会が最終の研究会であることから、取りまとめに当たっての全般的な観点から意見が出されました。
  
 (主な意見)
 [1]  それぞれの場において、岸沖方向に連続する多様な生物の生息環境(後浜、干潟、浅場、藻場)をきちんと位置付けた上で、広域的な干潟ネットワークの再生を目指すことが、生物多様性の観点から、東京湾における干潟等生態系再生にとって重要な理念である。この点がより明確に分かるように取りまとめるべき。
[2]  干潟等生態系再生に当たっての人の関与については、メンテナンスやモニタリングの実施、環境教育の場としての活用、自然との触れ合いの場としての利用など様々であり、干潟等への人の関与のあり方が多様であることをより分かりやすく整理すべき。
[3]  本研究会の成果は、今後、東京湾における生態系再生について幅広い主体が参画して検討が進められる上で重要なものであり、積極的に公表すべき。
  
    
【問い合わせ先】   環境省自然環境局自然環境計画課 亀澤/堀上      
     電話 03-3581-3351(代表) 内線6428
03-5521-8273(直通)
    国土交通省港湾局環境整備計画室 小田/鈴木(崇)
    電話 03-5253-8111(代表) 内線46672・46673
03-5253-8684(直通)
連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課
課長   :田部 和博(内線6430)
 課長補佐:亀澤・堀上(内線6428)