報道発表資料
環境省は、化学物質や環境リスクについて中立的かつ客観的な情報の提供を行うことにより、リスクコミュニケーションを推進する化学物質アドバイザーの講習・登録・派遣を試行的に行うパイロット事業を開始します。化学物質アドバイザーは、説明会の講師を行ったり、意見交換会などに出席し、対話の過程で出てくる化学物質や環境リスクに関する専門的な情報を分かりやすく解説したりします。
パイロット事業の一環として、2月4日(火)より化学物質アドバイザーの募集を開始しますので、自らが持つ化学物質や環境リスクに関する知識をリスクコミュニケーションに役立てたいと考えている方の積極的な応募をお待ちしています。
本事業の趣旨及び今年度の申込の方法などを記載した募集要綱は、化学物質アドバイザーのホームページに掲載するとともに、全国の都道府県の化学物質担当課でも入手することができます。
パイロット事業の一環として、2月4日(火)より化学物質アドバイザーの募集を開始しますので、自らが持つ化学物質や環境リスクに関する知識をリスクコミュニケーションに役立てたいと考えている方の積極的な応募をお待ちしています。
本事業の趣旨及び今年度の申込の方法などを記載した募集要綱は、化学物質アドバイザーのホームページに掲載するとともに、全国の都道府県の化学物質担当課でも入手することができます。
- 目的
- 化学物質アドバイザー(仮称)とは
- 化学物質アドバイザーの全体計画案
- 化学物質アドバイザー(仮称)募集方法
- 募集要綱請求先及び受講申込書提出先
化学物質やそれらを含む製品自体は私たちの日常生活に非常に身近なものになっていますが、化学物質による影響やその仕組みは多くの人々にとって極めて難解です。このような中で、市民の安全と安心を確保するためには、化学物質に関する情報を市民、産業、行政等のすべての者が共有しつつ、相互に意思疎通を図る必要があります。これをリスクコミュニケーションといいますが、現在のところ化学物質のリスクコミュニケーションは十分には進んでいません。
このため、環境基本計画ではリスクコミュニケーションの推進のための化学物質関連情報の提供や人材の養成が重点的取組事項として掲げられています。今後、PRTR制度により、身の回りの化学物質の環境への排出量・移動量が分かるようになると、リスクコミュニケーションの重要性は一層大きくなるものと考えられます。
リスクコミュニケーションに資する人材育成について、環境省ではこれまで検討を進めてきましたが、今般、化学物質に関する正確な情報を分かりやすく伝えることにより対話の推進に役立つことのできる人材(化学物質アドバイザー)の育成・活用に着手することにしました。その一環として、化学物質アドバイザーのニーズや求められる能力・業務等を把握することを目的に、研修・登録・派遣を行うパイロット事業を開始します。
※ | 本パイロット事業は、化学物質アドバイザーのあり方、研修方法等につき、得られる情報等をもとにさらに詳細な検討を行うためのものです。従って、よりよい制度の構築のため予告なく、本制度を変更・中止する場合があります。正式な制度発足時には、改めてご案内します。 |
※ | 「化学物質アドバイザー」は仮称です。パイロット事業期間中は、仮称であることの断りなくこの名称を用います。 |
化学物質アドバイザーは市民、企業、行政からの要請に応じて、化学物質や化学物質による環境リスク、PRTR制度の仕組みに関する疑問に答えたり、関連する情報を提供することにより、化学物質に関するリスクコミュニケーションの推進をお手伝いします。
化学物質アドバイザーの活動は、営利を目的としたものではありません。自発的な協力のもとに情報提供活動を行っていただきます。
化学物質アドバイザーの役目は、以下のようなことです。
○ | 市民からの要請 |
・ | 市民グループで「化学物質とその管理」をテーマに勉強会を開催したいので、講師をしてほしい。 |
・ | PRTRという制度が始まったようだが、どのような制度かよく分からないので勉強会の講師をして欲しい。 |
・ | 近隣の工場でどんな化学物質を扱っているのか分からず不安である。でも、どのような情報を集め、どのような質問したらよいのか分からないのでアドバイスしてほしい。 |
・ | 近隣の工場で「取り扱っている化学物質についての説明会」があるので、一緒に聞いてもらい、我々の疑問に答えてほしい。 |
・ | 近隣の工場で「取り扱っている化学物質の排出量削減計画」について話し合うことになっているので、同席して科学的に不適切な説明があったら教えてほしい。 |
○ | 企業からの要請 |
・ | 企業経営者だが「化学物質の環境リスク」について社内勉強会で社員に説明してほしい。 |
・ | PRTRという制度が始まったようだが、どのような制度かよく分からないので勉強会の講師をして欲しい。 |
・ |
近々、近隣住民に向けて「取り扱っている化学物質のリスクについての説明会」を開催するのだが、事前に、あるいは同席して、説明内容が正しいかどうか事前に確認してほしい。 |
○ | 行政からの要請 |
・ | 市(県)が「PRTR結果と地域の化学物質の削減計画」についてセミナーを開催するので、一部の講座の講師をしてほしい。 |
・ | PRTR対象事業者向けの説明会でPRTR制度の説明をしてほしい。 |
※ | その他、市民や企業、行政からの化学物質に関する諸々の環境関連の疑問に答えたり、必要に応じて専門家の紹介をします。 |
平成12年度 | リスクコミュニケーションの推進に関する人材の検討 |
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平成13年度 | プレパイロット講習(カリキュラムの検討のための試行的な講習) |
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平成15年2月 | 平成14年度化学物質アドバイザー講習の受講者の募集 | |
同3月 | 講習の実施、修了審査合格者に対し登録証発行及び派遣の開始 |
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平成15年度 | 平成14年度に引き続きパイロット事業の実施 |
※パイロット事業の結果を踏まえ、事業の必要性や改善点について検討を行う。
(1) | 申込受付期間 | |
(募集期間)平成15年2月4日(火)~2月14日(金) |
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(2) | 受講資格:以下の4つの要件を全て満たすこと。 | |
[1] | 大学レベルの「化学(有機化学、無機化学、分析化学、農芸化学、工業化学等を含む)」「薬学」「毒性学」又は化学物質アドバイザーの業務内容に照らして関係が深いと考えられる分野のいずれかを専攻し、所定の課程を修了していること。 | |
[2] | 上記知識を生かした社会での実務経験が5年以上あること。 | |
[3] | パーソナルコンピュータ及びインターネット使用の実務的知識と技術を持ち、webのブラウジング及び自己専用に割り当てられたE-mailアカウントが利用可能であること。 | |
[4] | 講習の全日程に参加が可能であること。 | |
※ | 環境省登録の環境カウンセラー(専門:化学物質)の方は[1]及び[2]の要件を満たしているものとみなします。 |
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(3) | 申込方法:募集期間内に受講申込書を提出(詳細は別添募集要綱に掲載)する。なお、申込手数料は無料。 |
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(4) | 選考方法:受講資格に合致した者に事前試験を行い各会場20名程度に受講者を選定した後、講習・修了審査を行う。 |
(5) | 申込後の日程 | ||||
[1] | 東京 | ||||
平成15年 | 2月17日 | 事前試験問題通知 | |||
2月24日 | 事前試験回答提出期限 | ||||
2月26日 | 事前試験結果通知、講習日程等に関する通知 | ||||
3月2,3日 | 講習・修了審査(会場は東京都内予定) | ||||
3月下旬 | 審査結果通知、合格者に対し登録証発行 |
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[2] | 大阪 | ||||
平成15年 | 2月17日 | 事前試験問題通知 | |||
2月24日 | 事前試験回答提出期限 | ||||
2月26日 | 事前試験結果通知、講習日程等に関する通知 | ||||
3月16,17日 | 講習・修了審査(会場は大阪府内予定) | ||||
3月下旬 | 審査結果通知、合格者に対し登録証発行 |
化学物質アドバイザー育成パイロット事業事務局
(社)環境情報科学センター
〒102-0074 東京都千代田区九段南4-7-24
電話:03-3265-3955
FAX:03-3234-5407
担当:高松、石丸、清水
E-mail:adviser@ceis.or.jp
※募集要綱を希望する場合は、様式をホームページから取り出せますので、下記のホームページアドレスをご覧ください。(返信用封筒(角形2号・A4サイズが入る大きさに200円分の切手を貼り、送付宛名先を明記)を沿えて、上記まで郵便で申し込むこともできます。)
https://www.env.go.jp/chemi/communication/2-1.html
https://www.env.go.jp/chemi/communication/2-1.html
添付資料
- 連絡先
- 環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
課長 : 安達 一彦(内線 6350)
担当 : 相澤 寛史(内線 6358)