平成１４年度環境省補正予算要望の概要について

１．経済・社会構造の変革に備えたセーフティネットの構築

　　
　＜雇用対策の強化＞
　　

○	地元住民等を雇用した自然公園等の管理のグレードアップ（グリーンワーカー事業）
	1,000 百万円
	自然公園等における森林の保全・再生を図り、地球温暖化防止や生物多様性の保全に資するため、地域の実情に精通、熟知した民間団体、人材を活用し、自然環境保全活動を推進する。
○	不法投棄の監視活動等の推進
	206 百万円
	産業廃棄物の不法投棄の監視活動及び不法投棄の着実な原状回復を図るための現況把握調査を推進する。

　＜中小企業等対策の充実＞
　　

○	中小企業対策の充実への支援
	10,955 百万円
	環境事業団の中小企業者に対する債権のうち、償還困難となっている債権を早期に償却し、中小企業の連鎖倒産を回避等するため、事業団の貸倒引当金を積み増す。

　＜創業・新規開業の支援等（新産業育成）＞
　　

○	衛星搭載用観測研究機器製作費
	200 百万円
	地球温暖化抑制に向けた国際的な施策の効果把握及び評価を的確に行うために、上層大気の温室効果ガスの濃度観測を行う衛星搭載センサの本格的な開発に着手する。
○	ナノ粒子健康影響実験施設の整備（独立行政法人国立環境研究所）
	3,051 百万円
	ディーゼル車をはじめとする自動車排出ガス中ナノ粒子を分離して実験動物に吸入曝露することにより健康影響を評価する施設等の整備を行う。
○	高濃度ダイオキシン類の拡散防止事業
	748 百万円
	全国に類を見ない極めて高濃度のダイオキシンが検出されたごみ処理施設の解体物の無害化処理等をモデル的に実施し、ダイオキシン類の汚染拡散の防止及び安全な無害化処理技術の普及に資する。

　＜少子・高齢化の進展に備えた公平で安心な社会の確立＞
　　　　 ～　次世代を担う人間育成のための教育環境整備など　～
　　

○	国設鳥獣保護区における環境学習・保全調査拠点整備事業
	401 百万円
	大都市に残された貴重な干潟である藤前干潟において、干潟や水鳥をはじめとする自然環境の調査研究、環境教育のための施設を整備する。
○	産業廃棄物不法投棄原状回復措置の早期実施
	3,000 百万円
	長期間放置され、処理が積年の課題となっている不法投棄事案の原状回復措置を推進し、安心な社会の確立に資する。

２．構造改革推進型の公共投資の促進

　　
　＜魅力ある都市・活力ある地方の再生に向けた基盤整備＞
　　

○	環境配慮型の自然公園等整備促進（公共）
	922 百万円
	「自然と共生する社会」の実現のため、自然エネルギーを活用した施設など地球温暖化対策に資する各種環境共生型の施設の整備を行うなど、自然との豊かなふれあいの場の整備を行う。
○	山岳環境浄化・安全対策の推進
	500 百万円
	山岳地域における環境浄化対策、安全対策の推進を図るため、山小屋事業者が行うし尿・排水処理施設、避難施設等の整備を促進する。
○	多様な生き物の生息空間（ビオトープ）の整備による「自然との共生」の推進
	150 百万円
	身近な自然が失われつつある都市地域等において、多様な生き物が生息する環境を回復・創出し、ネットワーク化することにより、自然との共生を推進する。
○	ナノ粒子健康影響実験施設の整備（再掲）
○	国設鳥獣保護区における環境学習・保全調査拠点整備事業（再掲）

　＜循環型社会の構築・地球環境問題への対応＞
　　

○	循環型社会の構築に資する廃棄物処理施設の整備促進（公共）
	5,000 百万円
	循環型社会の構築に資するためのリサイクル施設、ごみ焼却施設等の廃棄物処理施設の整備を促進する。
○	合併処理浄化槽の整備の促進（公共）
	500 百万円
	市町村における汚水処理事業の効率的な実施と健全な水循環を促進していくため、特定地域生活排水処理事業の対象地域拡大を含め、合併処理浄化槽の整備を促進する。
○	エコタウン事業（ゴミゼロ社会形成推進施設の整備）
	2,900 百万円
	民間事業者による廃棄物処理・リサイクル施設のうち、技術的な先進性・先駆性の高いものの整備を促進する。
○	高濃度ダイオキシン類の拡散防止事業（再掲）