報道発表資料

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1997年03月07日

気候変動枠組条約ベルリンマンデート・アドホックグループ第6回会合の第4日目の状況について

AGBM第6回会合では、現地(ボン)3月6日(木)、午前中、事務局の作成した「枠組み文書」のうち、「政策及び措置」の部分と、これまで討議されていなかった残りの部分(履行状況のレビュー、国際約束の見直し、附属書等)について、議定書案文作成に向けた条文の整理・分類作業を行った。これで、「枠組み文書」全体について一通りの作業が終了した。明日(現地7日)の公式会合において、これまでの討議をもとにかなりの整理がされた「枠組み文書」の議長案が示され、各国の意見を聴取した上で、これを了承する見込みである。なお、整理された当該文書は、議定書交渉のテキストとなる予定である。
 また、今後にも、新たな提案を行うことが可能であり、その場合には条文を3月末までに事務局に提出することとなり、また、各国の提案のうち、条文の形となっていない部分は条文に置き換えて提案することが求められた。
 なお、午後には、SBIが開かれ、先週から持ち越しとなっていた資金メカニズムについて、決議が採択された。                   

 ベルリンマンデート・アドホックグループ(AGBM)は、本年12月の京都における第3回締約国会議(COP3、地球温暖化防止京都会議)において、地球温暖化を防ぐ一層強化された国際約束を結ぶべく検討を続けているが、現地からの連絡によると、その第6回会合の第4日目の模様は、以下のとおりである。

1.AGBM会合について

 まず、4日に検討された「枠組み文書」の「政策及び措置」に関わる部分について、討議を基に整理した議長案が配布され、今回会合では、実質的内容の討議は行わないという作業方針の下、更なる集約の可能性が検討され、提案の重複の整理が行われた。
 次に、第4条1項の「途上国を含む全締約国の既存の約束の履行推進」に関する部分について、非公式の作業グループの議長を務めたキング氏(トリニダット・トバゴ)より、重複等をなくし、各提案の相互関係などを整理した結果が報告され、了承された。また、「枠組み文書」の残された部分(履行状況のレビュー、国際約束の見直し、附属書、目的、原則)についても、まとめて検討が行われ、各国の提案の整理が行われた。なお、我が国柴田公使が議長を務めた「前文」「定義」「制度」及び「最終条項」の部分に関する非公式の作業グループの結果については、明日、柴田公使より報告することとなっている。
 最後に、議長より、今回の会合のこれまでの作業を基に議長案を修正して明日の会合に提出する旨の説明があった。また、新たな提案については、3月末までに提出することとなるとともに、各国の提案のうち、条文の形となっていない部分については、これを条文に置き換えるよう、議長より各提案国に対して求めた。

 なお、議長案の取扱については、議長から、これが交渉テキストとなることを目指している旨の説明があった。

2.SBI会合について

 暫定的な資金メカニズムであるGEF(地球環境ファシリティ)の見直しのためのレビュープロセスについて、先週から引き続き非公式の協議が行われていたところ、レビュープロセスのガイドラインについて合意に達し、次回会合からこのガイドラインに沿って実質的な見直しを行うことが、午後、臨時に開かれたSBI会合において採択された。

連絡先
環境庁企画調整局地球環境部環境保全対策課
課 長:小林  光(6740)
 温暖化国際対策推進室
 補 佐:西田 主税(6758)
 担 当:奥山 祐矢(6738)