報道発表資料
農林水産省、環境省、文部科学省、経済産業省、国土交通省は、アドバイザリーグループの意見も踏まえ、バイオマスの総合的な利活用に関する戦略(「バイオマス・ニッポン総合戦略」)の骨子を取りまとめた。当該骨子の概要は以下のとおりである。
「バイオマスの総合的な利活用」とは、「動植物、微生物、有機性廃棄物からエネルギー源や生分解素材、飼肥料等の製品を得ること」をいう。今後は、本骨子をもとに、検討すべき課題等につきアドバイザリーグループ等から意見を聴取し、「バイオマス・ニッポン」の早期実現に向けた具体策、スケジュール等を加えた政府としての「バイオマス・ニッポン総合戦略」を今年中に策定する予定。
「バイオマスの総合的な利活用」とは、「動植物、微生物、有機性廃棄物からエネルギー源や生分解素材、飼肥料等の製品を得ること」をいう。今後は、本骨子をもとに、検討すべき課題等につきアドバイザリーグループ等から意見を聴取し、「バイオマス・ニッポン」の早期実現に向けた具体策、スケジュール等を加えた政府としての「バイオマス・ニッポン総合戦略」を今年中に策定する予定。
【バイオマス・ニッポン総合戦略骨子について】
- 経緯
(1) 「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2002」(新骨太:平成14年6月25日閣議決定)において、農林水産省、環境省、関係府省は協力して、動植物、微生物や有機性廃棄物からエネルギー源や製品を得るバイオマスの利活用について14年度中にとりまとめる等、計画的に取り組むべきことが指摘。
(2) これを受け、農水省を中心に関係各省は、アドバイサリーグループ(座長:小宮山宏東京大学工学部教授)の意見を聴きながら、バイオマスの生産、収集、変換、利用の全体をカバーする総合的な戦略づくりを進め、この度「バイオマス・ニッポン総合戦略骨子」をとりまとめた。
今後は、年末に向け、中長期的な視点も踏まえた戦略の策定を行う。 - 「バイオマス・ニッポン総合戦略骨子」の内容
(1) 背景 バイオマスの利活用については、[1]地球温暖化防止、[2]循環型社会の形成、[3]農林漁業、農山漁村の再活性化、[4]競争力ある戦略的産業の育成 といった期待があり、その推進が必要。
一方で、[1]我が国の資源、技術、ノウハウを活かした競争力のある総合的なバイオマス利活用が不十分、[2]国民各層のバイオマス利活用に関する共通認識の欠如といった問題点が見受けられる。
(2) 「バイオマス・ニッポン」のビジョン 民間における市場原理に基づいたバイオマスの総合的な利活用を基本とし、利用可能なバイオマスを循環的に最大限活用することにより、将来にわたって持続的に発展可能な社会を実現することが目標。このため、バイオマス利活用に関するいくつかのシナリオを描き、それぞれに合わせた目標の設定を検討。 (注) 現時点で設定されている目標としては、地球温暖化対策推進大綱における導入目標、農水省の設定している堆肥利用目標がある。
(3) 取り組むべき方向性 上記の背景・ビジョンを受け、以下の方向でバイオマス利用促進に取り組む。
[1] 取組の基本的視点 ○ 国民的理解の醸成 ○ バイオマスを十二分に活用するようなシステムの構築 (バイオリファイナリーの導入) ○ 関係者の役割分担・協調 (国、地方公共団体、バイオマス供給・利用者) ○ 競争条件の整備 (立ち上がりの支援) ○ 国際的視点の考慮 (CDM、共同実施への活用等)
[2] 講ずべき施策 次の各段階に応じて講じるべき施策を取りまとめ。 ○ バイオマスの生産、収集 ○ バイオマスのエネルギー・原材料への変換 ○ 変換後の利用
- 戦略骨子を受けた環境省の取組
地球温暖化防止と循環型社会の形成の観点から適正なバイオマス利活用の推進を重要視し、環境省として以下のような点について推進を図ることとしている。
・ 廃棄物リサイクル施設への支援等バイオマス利用の導入支援 ・ 環境NPO等の活動支援 ・ CDM、共同実施によるバイオマス利用技術の海外移転 ・ バイオマスエネルギー、製品の政府等公的機関による率先導入の検討
(別添資料)
添付資料
- 「バイオマス・ニッポン総合戦略骨子」のポイント
- 「バイオマス・ニッポン総合戦略骨子」のポイント[PDFファイル 64KB](印刷用) [PDF 63 KB]
- バイオマス・ニッポン総合戦略骨子[PDFファイル 60KB] [PDF 59 KB]
- バイオマス・ニッポン実現に向けて(骨子イメージ)
- バイオマス・ニッポン総合戦略策定 アドバイザリーグループ委員名簿
- 連絡先
- 環境省総合環境政策局総務課
課長: 村尾 信尚(6210)
補佐: 瀧口 直樹(6211)
担当: 近藤 亮太(6216)