報道発表資料

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2002年02月04日
  • 自然環境

第2回ジュゴンと藻場の広域的調査手法検討会の開催について

沖縄周辺海域に生息するジュゴンの全般的な保護方策を検討するため、環境省では、ジュゴンと藻場の広域的調査を実施するべく準備を進めている。具体的な調査手法をとりまとめるため、調査手法の検討業務を委託している(財)自然環境研究センターにおいて、学識経験者により構成される「ジュゴンと藻場の広域的調査手法検討会」を設置し、昨年11月に第1回検討会を開催した。第2回検討会は、2月8日(金)、東京において開催する。
  1. 経 緯
     
     沖縄周辺海域に生息するジュゴンは、世界的に分布の北限と言われており、その生息数は非常に限られていると推測される。
     環境省では、ジュゴンの全般的な保護方策の検討に資するため、ジュゴンとその餌場となる藻場の広域的調査を実施することとしているが、ジュゴンの広域的な調査は、我が国でも初めての試みであり、調査手法に関しては専門家の方々の助言を得る必要がある。
     そこで昨年11月、学識経験者により構成される「ジュゴンと藻場の広域的調査手法検討会」を調査手法の検討業務を委託している(財)自然環境研究センターにおいて設置し、第1回検討会を11月2日に実施した。
     
     
  2. 広域的調査の内容
     
     第2回調査手法検討会で検討いただく予定の「ジュゴンと藻場の広域的調査」の主な項目案は、次のとおりである。
    (1) 海草藻場の調査
    [1] 海草藻場の分布
    [2] 海草藻場の群落構造
    [3] ジュゴンによる海草の摂餌状況
    [4] 海草藻場の消長要因
    (2) ジュゴンの分布調査
    [1] 航空機による飛行調査
    [2] 船舶による海上調査
    [3] 地元住民や関係団体等からの情報収集
    (3) ジュゴンの食性調査
    [1] 餌場からの情報収集
    [2] 個体からの情報収集
    (4) ジュゴンの遺伝学的特性調査
    [1] 沖縄個体群の遺伝学的特性
    [2] 国際的な遺伝学的特性比較
    (5) 調査結果の整理・とりまとめ 
     
  3. 検討会の構成メンバー(アイウエオ順、敬称略)
     
     相生 啓子  青山学院女子短期大学 講師(前東京大学海洋研究所)
    ひとし
     井田  北里大学水産学部 教授
    せんぞう
     内田 詮三  国営沖縄記念公園水族館 館長
    _
     粕谷 俊雄  帝京科学大学理工学部 教授(前三重大学教授)
    しんとく
     香村 眞徳  (財)沖縄県環境科学センター 専務理事
    (琉球大学名誉教授)
    ただす
     山田  国立科学博物館 動物第一研究室長
     
     
  4. 第2回検討会の概要
     
    (1) 日 時
       平成14年2月8日(金) 13:30~16:30
    (2) 場 所
     虎ノ門パストラル 新館5階「オーク」の間
     東京都港区虎ノ門4-1-1
     TEL:03-3432-7261
    (3) 取材等の取扱い
       冒頭の頭撮りのみ。
     (議事要旨は、後日、環境省ホームページで公開する予定。) 
     
  5. 今後の予定
     
     第2回検討会で調査手法をとりまとめ、1月25日の沖縄政策協議会で予算配分が了解された平成13年度沖縄特別振興対策調整費(115百万円)を用い、早ければ2月中にも調査に着手する予定。
連絡先
環境省自然環境局野生生物課
課  長:黒田大三郎(6460)
 補  佐:鳥居  敏男(6462)
 専門官:田村  省二(6464)