報道発表資料

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1997年02月06日

ナホトカ号からの『2-フルフリルアルコール』と考えられる物質の流出の可能性について

1. ナホトカ号重油流出事故に関連して、平成9年2月6日、海岸への漂着油等の分析を実施している研究者より「採取した油の中の一部から『2-フルフリルアルコール』と考えられる物質が検出された。」との情報連絡があった。
 
 いかなる理由により、回収油に『2-フルフリルアルコール』と考えられる物質が混入したかは不明である。
 
2. 「2-フルフリルアルコール」は別添の性状を有する物質である。
 
(1)  「2-フルフリルアルコール」について、これまでの知見では、眼粘膜への刺激があり、屋内において当該物質を高濃度で吸入した場合には呼吸器系への刺激症状等があることが報告されており、日本産業衛生学会は当該物質の許容濃度を5ppmと勧告している。
 
(2)  三国町作業現場近傍における「2-フルフリルアルコール」についての測定値はないが、非メタン炭化水素濃度のこれまでの測定結果は最高で約0.6ppm(炭素換算)である。
 注:「2-フルフリルアルコール」は、非メタン炭化水素の一種である。
 
(3)  重油回収が屋外の作業であることから、既に指導しているように、保護メガネ、マスクの着用等を適切に行うことが重要である。
 
3. なお、環境庁としては、関係省庁の協力を得て、至急、海岸部の大気中濃度、漂流油等につき、当該物質に係る成分分析を行い、評価を行うこととする。
 
別添省略。
連絡先
環境庁水質保全局企画課
課長 柳下正治(6610)
 補佐 田中紀彦(6622)

環境庁大気保全局大気規制課
課長 飯島 孝 (6530)
 補佐 石飛博之(6537)

環境庁企画調整局環境保健部環境安全課
課長 中島正治(6350)
 補佐 牧谷邦昭(6357)