報道発表資料

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1998年06月11日

気候変動枠組条約補助機関(SBSTA/SBI)の第8回会合の模様(第2週第3日目まで)

6月2日(火)から、ドイツ・ボンにおいて「科学上及び技術上の助言に関する 補助機関(SBSTA)」及び「実施に関する補助機関(SBI)」のそれぞれ第 8回目の会合等が開かれている。排出量取引等協力的実施のメカニズム、吸収源の 扱い、先進国の約束の見直し、資金問題等についてコンタクトグループが作られ議 論が行われているが、6月10日(現地時間)までのところ具体的な取りまとめ等 は行われていない。

1.第8日目(現地6月10日(水))夜までの議論の模様
 SBI、SBSTA等の全体会合やその下で論点毎(協力的実施のメカニズム、資金問 題、条約第4条2(a)、(b)(先進国のコミットメント)の第二回見直し、吸収源の扱い、 4条8及び9(温暖化及び温暖化対策の途上国への悪影響)の実施、技術移転等)に設け られたコンタクトグループでの議論が進んでいる。今週に入ってからはコンタクトグルー プでの交渉が頻繁に開かれるようになっており、10日のSBI、SBSTAに議論の状 況の報告がなされた。

2.各国の意見の概要

 (1) 各コンタクトグループでの議論
 それぞれコンタクトグループで、COP4で採択するべき決議案などについて交渉が続いている。
 (2) AG13(条約第13条に関するアドホックグループ)
 条約第13条(実施に関する問題の解決)において、締約国間で条約の実施について紛争が生じた場合これを多国間で協議する手続きを締約国会議で検討するとしていることに 基づき、アドホックグループにおいて検討が続けられており、今回の補助機関会合でもセ ッションが開かれている(議長 パトリック・シェル(英))。
 9日までに、締約国が構成する委員会が紛争当事者に問題解決のための助言を行うことで手続きに関し交渉がまとまりつつあるが、委員会の構成を巡り、地域的配分に基づいて 決めるべきと主張する途上国と、附属書[1]国の特別の義務を理由に附属書[1]国と非附属書[1]国それぞれ半数とすべきとする米等先進国との間で対立が続いている。

3.今後の予定  引き続きSBI、SBSTA、コンタクトグループ等で交渉が続けられる。

連絡先
環境庁企画調整局地球環境部企画課
調 査 官 :竹本 和彦(内線6748)

環境庁企画調整局地球環境部環境保全対策課
課長補佐 :瀧口 直樹(内線6286)
 担   当 :岩佐 健史(内線6763)