報道発表資料
ナホトカ号油流出事故による海域・海浜生物等への影響について、潮間帯生物、植生等を対象として平成9年度に実施した調査の報告書がまとまった。 調査結果の概要は次のとおり。
(1)海中公園地区では、生物への影響は見られなかった。
(2)国立・国定公園内等の岩礁性潮間帯では、調査した生物の活性の低下は特に見られなかった。
(3)植生については、重油の影響が認められるところがあった。
(4)全体の影響を把握するためには、生物の生活史全体を考慮した継続調査が特に必要である。
なお、環境庁としてはこの報告書を踏まえ、平成10年度においても継続して 査を実施することとしている。
調査報告書については、環境庁図書館並びに新潟県、石川県、福井県、京都府 兵庫県及び鳥取県の各自然保護担当課において閲覧することができる。
1.調査体制
調査は、財団法人国立公園協会が環境庁からの委託等により実施。
調査内容や今後のモニタリングの手法等について検討するため、海域生態系等の専門家から成る下記の検討委員会を同協会に設置。
北見 健彦 | 元新潟大学理学部附属臨海実験所 |
清末 忠人 | 鳥取女子短大非常勤講師 |
坂井 恵一 | のと海洋ふれあいセンター普及課長 |
中原 紘之 | 京都大学農学部教授 |
藤原 秀一 | (財)海中公園センター研究員 |
古池 博 | 石川県地域植物研究会会長 |
本庄 四郎 | 竹野スノーケルセンター海洋生物研究会 |
三谷 文夫 | 元福井県立大学生物資源学部教授 |
矢島 孝昭(座長) | 金沢大学理学部教授 |
(五十音順)
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2.調査の方法及び結果
(1)海中公園地区
1) | 調査対象地区 新潟県、福井県、石川県、京都府、兵庫県の5府県にかけて合計5箇所の海中公園地 区で調査を実施した。 |
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2) | 調査項目及び内容
概況調査――┬――海岸線概況調査(目視観察、写真・ビデオ撮影) | └――指標生物種調査(指標種(ヨメガカサガイ)の活性、方形枠によ る種別個体数計数) 水中状況調査―――潜水調査(目視観察、写真・ビデオ撮影) 調査時期 平成9年6月~7月 |
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3) | 調査結果
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(2)国立・国定公園等の主要な海岸
1) | 調査対象地区 佐渡弥彦米山、能登半島、越前加賀海岸及び若狭湾の4国定公園並びに山陰海岸国立公園 |
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2) |
調査項目及び内容 概況調査 ――┬―潮間帯生物調査(指標種(ヨメガカサガイ)の活性等) | ├―砂浜生物調査(指標種(スナガニ)巣穴計測等) | └―植生調査(方形枠による調査) 特定植物群落等―――土壌サンプルを採取し、油分を分析 土壌サンプリング 調査時期 平成9年6月、9月、平成10年2月 |
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3) |
調査結果
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(参考:関係府県自然保護担当課)
新潟県環境生活部環境企画課 | 025-285-5511(代表) |
石川県環境安全部自然保護課 | 076-261-1111(代表) |
福井県県民生活部自然保護課 | 0776-21-1111(代表) |
京都府土木建築部公園緑地課 | 075-414-5272(直通) |
企画環境部環境企画課 | 075-414-4706(直通) |
兵庫県生活文化部環境局環境政策課 | 078-341-7711(代表) |
鳥取県生活環境部景観自然課 | 0857-26-7111(代表) |
- 連絡先
- 環境庁自然保護局計画課
課 長 :小林 光 (6430)
担 当 :奥田、中島 (6434)
環境庁自然保護局国立公園課
課 長 :小野寺 浩 (6440)
担 当 :牛場、則久 (6443)