報道発表資料

この記事を印刷
1998年06月12日

「第8回地球温暖化アジア太平洋地域セミナー」の開催について

環境庁、タイ政府及び国連アジア太平洋地域経済社会委員会(ESCAP)は、 本年6月22日(月)から25日(木)にかけて、タイ国プーケットで「第8回地球 温暖化アジア太平洋地域セミナー」を開催する。
 今回のセミナーでは、アジア太平洋地域諸国の専門行政官等約60名を招き、C OP3の成果及びその地域協力にとっての意味、今後アジア太平洋諸国が取り組 むべき課題、特に地域レベルでの気候変動に関する情報交換を促進するためのネ ットワークのあり方等について議論する。
 セミナーの成果は、さらに大臣レベルで討議の上、アジア太平洋地域における 国レベルまたは地域レベルでの行動として支持されるよう、本年9月に仙台で開 かれるエコ・アジア'98に報告する予定である。
 なお、環境庁としては、これらの一連の活動は、COP4において、途上国の 対策を促進する決定等を得る上で有益なものと考え、成果を期待している。
1.開催趣旨

 アジア太平洋地域では、気候変動問題に対処するために、これまでに多大の努力がなさ れてきた。環境庁でも、これまでに本セミナーを7回開催し、アジア太平洋地域における 気候変動問題への認識の向上、経験の交流及び取組の強化を支援してきた。
 今回のセミナーの目的は、域内諸国による気候変動問題の情報、経験及び意見交換を行 うとともに、域内における同問題への取組を促進することである。具体的には、

 (1) COP3の成果を評価するとともに、COP3の成果が気候変動対策に関するアジア太平洋地域における協力にとってどのような意味を持つかを検討する。
 (2)

COP4及びそれ以降に向けてアジア太平洋地域の国々が取り組むべき課題を明らかにする。それらは、例えば、以下の事項を含み得る。

  • 域内諸国の通報作成プロセスの促進方策
  • CDMの意義やその活用を含め、エネルギー効率の改善等を通じた域内諸国による温室効果ガスの排出抑制対策の強化方策
  • 域内諸国における気候変動への脆弱性の評価や適応対策の推進方策
  • APNを含め、域内における気候変動に関する調査研究、特に本地域に影響を及ぼすような長期トレンドに関するもののより一層の推進方策
  • 域内諸国における啓発普及、教育訓練、キャパシティ・ビルディング等の推進方策その他のアジア太平洋地域の関心事項
 (3) 最新の科学、技術、研究、行政、制度等に関する情報へのアクセス及び相互の交換を促進するための地域情報ネットワークについて検討する。
2.日時・場所

 平成10年6月22日(月)~25日(木) 4日間
 タイ国プーケット市

3.実施主体

 主 催:環境庁、タイ政府、国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)
 後援/協力:タイ日本大使館、通商産業省、
       気候変動枠組条約事務局(UNFCCC事務局)、
       US・カントリー・スタディ・プログラム

4.参加者

 アジア太平洋地域諸国の専門家及び国際機関等の関係者約60名

参加国(予定)

オーストラリア、バングラデシュ、カナダ、中国、フィジー、インド、インドネシア、日本、キリバス、マレーシア、モルディブ、モンゴル、ミャンマー、ネパール、ニュージーランド、パキスタン、パプア・ニューギニア、フィリピン、韓国、スリランカ、タイ、 ツバル、米国、ウズベキスタン、ベトナム(以上25ヶ国)
国際機関等(予定)

  1. 国連アジア太平洋地域経済社会委員会(ESCAP)
  2. アジア開発銀行(ADB)
  3. 南太平洋地域環境計画(SPREP)
  4. 国連気候変動枠組条約事務局(UNFCCC事務局)
  5. 地球環境ファシリティ(GEF)
  6. 国連環境計画(UNEP/ROAP)
  7. 国連開発計画(UNDP)
  8. 経済協力開発機構(OECD)

(参考)過去の地球温暖化アジア太平洋地域セミナーの開催状況

第1回 名古屋市 1991年1月
第2回 バンコク 1993年3月
第3回 大阪市 1994年3月
第4回 バンコク 1995年3月
第5回 仙台市 1996年1月
第6回 スバ(フィジー) 1996年11月
  "Responding to the Vulnerability in Asia and the Pacific
第7回 山梨県富士吉田市 1997年7月
   "Critical Stage on the Road to Kyoto

別紙

          第8回地球温暖化アジア太平洋地域セミナー
                プログラム(案)
初 日(22日)

 開 会

   9:00~ 9:20  開会挨拶  環境庁
                タイ政府
                ESCAP

   9:20~ 9:30  議長、副議長選出

   9:30~10:00  キーノート・スピーチ
            「COP3の成果とアジア太平洋地域が今後取り組むべき課題」
            チャオ・コー・キーSBSTA議長

  10:00~10:30  コーヒー・ブレイク

 セッション1 COP3の成果の評価と今後詰めるべき課題等

  10:30~10:50  京都議定書において導入された新たなメカニズム等今後詰めるべき
          課題(CDM、排出量取引等)(気候変動枠組条約事務局)

  10:50~11:10  アジア太平洋地域の気候変動対策に関する地域協力へのCOP3の
          モーメンタム(ESCAP)

  11:10~11:30  気候変動対策のために将来考えられる各種プロジェクト
          :ALGASプロジェクトのオーバービュー(ADB)

  11:30~12:30  討 議

  12:30~14:00  昼 食

  14:00~14:50  域内諸国が直面する課題(タイ、SPREP)

  14:50~15:40  域内諸国における取組促進のための各種の支援
           国際機関による支援(GEF、UNDP等)
           二国間の支援(米国等)

  15:40~16:10  コーヒー・ブレイク

  16:10~16:40  アジア太平洋地域における気候変動対策の行動案の提案(日本)

  16:40~17:30  討 議

  18:30~20:30  環境庁主催レセプション

第2日目(23日)

   9:00~10:15  域内諸国における取組の促進方策等に関する実施可能な行動の検討

  10:15~10:45  コーヒー・ブレイク

  10:45~12:30  同 上(継続)

  12:30~14:00  昼 食

 セッション2 気候変動対策に関する情報ネットワーク

  14:00~14:20  気候変動地域情報ネットワークに関する議論のオーバービュー
          (日本)

  14:20~15:00  気候変動地域情報ネットワークに関する具体的な提案(日本)

  15:00~15:30  討 議

  15:30~16:00  コーヒー・ブレイク

  16:00~17:30  討 議(継続)

第3日目(24日)

   9:00~10:30  気候変動地域情報ネットワークに関する実施可能な行動の検討

  10:30~11:00  コーヒー・ブレイク

  11:00~12:00  同 上(継続)

  12:00~13:00  昼 食

   13:00~17:30  現地視察

  19:00~21:00  非公式ドラフティング

第4日目(25日)

   9:30~10:30  地域内の地方公共団体による対策事例の発表(ICLEI等)

  10:30~11:00  コーヒー・ブレイク

  11:00~12:00  討 議

  12:00~14:00  昼 食

  14:00~15:00  議長サマリー案の発表及び討議

  15:00~15:30  議長サマリーの採択

          閉 会   環境庁挨拶





連絡先
環境庁企画調整局地球環境部環境保全対策課課 長 :小林 光
補 佐 :石飛 博之(内線6737)

環境庁企画調整局地球環境部温暖化国際対策推進室
室 長 :梶原 成元
 担 当 :岩佐 健史(内線6763)