報道発表資料

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1998年06月23日

地球温暖化経済システム検討会(第27回)会合について

今月17日、地球温暖化経済システム検討会(座長 佐和隆光京都大学経済研究所 長)の会合が開催されました。今回の会合では、地球温暖化防止京都会議、気候変動 枠組条約補助機関会合などの温暖化に関する最近の動向などの説明や各種報告等、 活発な議論が行われました。更に今後の検討課題について確認され、次回以降の 会合にて報告することとなりました。

1.地球温暖化防止京都会議など温暖化に関する最近の動向について  地球温暖化防止京都会議結果概要や、地球温暖化対策の推進に関する法律案、地球温暖 化対策推進本部における検討状況等温暖化に関する最近の動向について、事務局より説明 がありました。

2.経済審議会社会展望部会地球環境ワーキンググループ報告書について
 4月20日に発表された「地球ワーキンググループ報告書」について、経済企画庁経済 構造調整推進室の福島室長より説明がありました。地球温暖化対策関係審議会合同会議に 盛り込まれた対策等によるCO2削減が我が国経済に与える影響等について、「経済企画 庁長期多部門モデル」によるシミュレーションの結果分析が報告され、その含意等につい ての意見交換が行われました。

3.柔軟性メカニズムに関する最近の国際的動向について
 6月2日から12日までドイツのボンで開催された気候変動枠組条約補助機関会合での 京都議定書に盛り込まれた排出量取引、共同実施、クリーン開発メカニズムの3つの国際 的なメカニズムに関し、検討の進捗状況について川島委員より報告がありました。ボンの 会議では日米カナダ等の非EU先進国、EU、途上国のそれぞれの主張がなされ、今後の 検討課題が明らかにされるなど一定の進捗があったこと及び排出量取引に関する日米カナ ダ等と、EUとの主張の相違点について報告があり、質疑等が行われました。

4.エネルギー・モデリング・フォーラムの概要について
 森田委員より、各国の限界削減費用や排出量取引が各国経済に及ぼす影響等について、 エネルギー・モデリング・フォーラムにおいて現在進行中の各種シミュレーションモデル の比較プロジェクトの概要や現時点での進捗状況等について説明がありました。

5.今後の検討課題について
 佐和座長及び事務局より地球温暖化対策としての炭素税等の経済措置、経済と地球温暖 化対策との関係等を今後の検討課題とすることについて提案があり、幅広い関心事項に対 応しつつも、今後、炭素税のマクロ影響の解析を一歩進めて、各産業等に及ぼす影響等の 詳細事項についても検討を進めていくこととされました。

 尚、当日の議事次第及び会議で配布された資料は別紙のとおりです。会議の資料は一部 の非公開資料を除き、既公開資料ですが、ご関心のある方は担当までお問い合わせ下さい 。

添付資料

連絡先
環境庁企画調整局地球環境部環境保全対策課
課 長 :竹内恒夫(内6740)
 補 佐 :上野賢一(内6286)
 係 長 :中尾 豊(内6287)
 担 当 :大貫太一(内6760)