報道発表資料
5月31日から6月11日まで、ドイツ・ボンにおいて、気候変動枠組条約の補助機関(「科学上及び技術上の助言に関する補助機関(SBSTA)」及び「実施に関する補助機関(SBI)」)の第10回会合が開催された(138の条約締約国、その他関係国際機関等オブザーバーが参加)。
会合では、京都メカニズムについて、第一回目の意見交換を終え、本年秋のCOP5に向けての作業ステップを定めたほか、遵守問題、吸収源、技術移転等の課題についても作業計画に合意するなど、COP6に向けた実質的作業の道筋が明らかになった。
会合では、京都メカニズムについて、第一回目の意見交換を終え、本年秋のCOP5に向けての作業ステップを定めたほか、遵守問題、吸収源、技術移転等の課題についても作業計画に合意するなど、COP6に向けた実質的作業の道筋が明らかになった。
1.全体概要 |
(1)今回の会合の目的
COP4後の最初の公式会合であり、ブエノスアイレス行動計画に基づく技術的な作業の進展が主要課題であった。
(2)主要議題
京都メカニズムのルール等、COP5の進め方、議定書の遵守問題、吸収源、技術移転等
(3)成果の概要
○ | 京都メカニズムについては、SBSTA及びSBI両議長作成の各国提案統合文書をもとに、排出量取引、共同実施及びクリーン開発メカニズムのすべてについて第1回目の意 見交換を終えたこと、COP5に向けて、さらに整理された改定統合文書の作成に合意したことが最大の成果。 |
○ | 遵守問題に関するワークショップの開催、吸収源、技術移転等に関する作業計画に合意し、COP6に向けた技術的作業の道筋が明らかになった。 |
2.各論 |
(1)京都メカニズム | ||
○ | 各メカニズムごとに、SBSTA及びSBI両議長が作成した各国提出文書の統合文書について、今後の交渉の前提として、各国(各グループ)の意見の共通点、相違点などを 確認する一通りの議論が終了。 |
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○ | 7月末までに各国が更なる提案を行うこと、これらの提案等を踏まえ、議長がさらに整理された改定統合文書を作成し、COP5にて検討を行うことを決定。 | |
○ | COP6で合意するための交渉のベースとなる案文をCOP5で作成するための道筋をつけることができた。 | |
(2)COP5 | ||
○ | ポーランドが議長国となることを決定(議長候補:シスコ環境天然資源森林大臣)。 | |
○ | COP5は10月25日(月)~11月5日(金)開催(ボン) | |
○ | ハイレベルセグメントを以下のとおり開催することに合意。 | |
・ | 日程:11月2日(火)午後~4日(木)午前 | |
・ | 政策演説:11月2日(火)午後 | |
・ | 意見交換:11月3日(水)午前~4日(木)午前 | |
・ | 意見交換のテーマ | |
-気候変動への対処の進展:教訓と挑戦- | ||
-将来に向けた道筋:ブエノスアイレス行動計画の実施の促進及び京都議定書の早期発効- | ||
(3)COP6 | ||
○ | オランダ(ハーグ)が招致を表明。COP5で正式決定の予定。 | |
(4)遵守(議定書5条、7条、8条を含む) | ||
○ | 京都議定書に規定された各種義務の遵守に関し、今後の議論の進め方について協議。 | |
○ | 今後、COP5前後2回のワークショップの開催に合意。 | |
(5)吸収源 | ||
○ | COP6において、吸収源に関連する人為的活動の定義、吸収源に関連する人為的活動を追加するにあたっての基準等についての実質的な決定をおこなう必要があるとの認識で一致。 | |
○ | COP6に向けて、各国からの情報提供、ワークショップの開催等に合意。 | |
(6)技術移転 | ||
○ | アジア太平洋、アフリカ、ラテンアメリカの3地域ごとにワークショップを開催し、COP6において結論を得るとの作業計画に合意。 |
- 連絡先
- 環境庁企画調整局地球環境部環境保全対策課
課 長:竹内 恒夫(6740)
温暖化国際対策推進室
室 長 :梶原 成元(6741)
専門官:関谷 毅史(6758)
研究調査室
室 長:森 秀行 (6743)
補 佐:水野 理 (6746)