報道発表資料

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1999年12月07日

内分泌攪乱化学物質に関する日英共同研究について

環境庁では、英国環境運輸地域省(DETR)と内分泌攪乱化学物質に関する共同研究を
実施するべく準備を進めてきたが、12月7日に環境庁環境保健部長と英国環境運輸
地域省化学物質バイオテクノロジー部長との間で実施取決めの署名を行う運びと
なった。

(1)経緯

 本年2月、第2回日英環境政策協議において、田中前事務次官が英国環境運輸地域省 (DETR)ミーチャー大臣と会談し、内分泌攪乱化学物質問題に関して日英で共同研究を 実施することを検討し、その後、3月に開催されたG8環境大臣会合において、 真鍋前環境庁長官と英国ミーチャー大臣が会談し、共同研究の実施について合意した。

 以後、事務レベルで議論を続けてきたところ、 ・本共同研究は、内分泌攪乱化学の生態影響を主な対象とする ・神戸で開催の国際シンポジウム(12月9日~11日)に先立ち、実施取決めの 署名を行い、日英の研究者によるワークショップを開催する方向で調整を 行ってきた。

(2)日程

 12月7日(火)署名及び記者発表(11時~12時)

日本側: 西尾哲茂環境庁環境保健部長他
英国側: PeterHinchcliffe
環境運輸地域省化学物質バイオテクノロジー部長他

 12月8日(水)日英共同研究ワークショップの開催(神戸)

 日英両国の行政官及び研究者により、情報交換と今後の共同研究のあり方について議論を行う

(3)日英共同研究に関する実施取決めの概要

  • 本取決めの目的は、内分泌攪乱化学物質に関する科学情報の交換及び共同研究活動の発展のための条件を提供することである。

  • 共同研究は、日本国環境庁及び英国環境運輸省の行政官、並びに両国の大学及び研究機関の研究者により実施され、共同研究のテーマは、以下を含む。

    • 内分泌攪乱化学物質の環境中挙動の推定

    • 英国及び日本で実施される海洋生物と淡水生物の異常に関する研究の比較分析

      1. 英国及び日本で実施される海洋生物と淡水生物の異常に関する研究の比較分析(フィールド研究

      2. 同意された魚種を利用して内分泌撹乱作用を数量化するための研究

    • 内分泌攪乱化学物質の野生生物へのリスクを評価する手法の開発

    • 英国及び日本における野生生物への環境リスクの比較分析

  • 本共同研究に関する年報及び最終報告を作成する。

  • この取決めは署名が完了した時点で効力を発するものとし、5年間効力を存続する。

連絡先
環境庁企画調整局環境保健部環境安全課
課  長 :上田 博三(内6350)
 専門官 :中山  鋼(内6352)
 担  当 :小林 秀幸(内6352)