報道発表資料
地球いきもの応援団の一人である大桃美代子さんの講演、UNDB-Jキャラクター「タヨちゃんサトくん」と大崎市マスコットキャラクター「パタ崎さん」による「生物多様性キャラクター応援団共同宣言式」の他、田んぼの生きものを通じて、生物多様性を保全することの大切さを教える子ども向けワークショップを行いました。
UNDB-J生物多様性地域セミナー in 大崎の開催結果について
■概要
1.日時
平成26月12月6日(土)9:30~15:30(開場9:00)
2.会場
大崎市民会館[午前]、大崎市中央公民館[午後](宮城県大崎市古川北町5丁目)
3.主催等
主催:国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)、環境省、大崎市
共催:第3回生物の多様性を育む農業国際会議2014実行委員会(ICEBA)、生物多様性自治体ネットワーク
4.出席者数
午前:750名、午後:50名
5.開催結果
(会場の模様・写真は下記UNDB-Jウェブサイトにてご覧いただけます。
http://undb.jp/event/event_cat/seminar/)
・午前(大崎市民会館)「第3回生物の多様性を育む農業国際会議2014」共同開催
(1)開会セレモニー
①主催者挨拶
大崎市長 伊藤康志
環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性施策推進室 室長 堀上 勝
②来賓祝辞
宮城県副知事 若生 正博氏
農林水産省東北農政局 次長 下村 聡氏
③事例紹介 UNDB-Jの活動状況
UNDB-J委員 公益財団法人山階鳥類研究所 副所長 尾崎 清明 氏
UNDB-Jが推進する5つのアクション「MY行動宣言」や生物多様性アクション大賞、連携事業の認定、子供向け推薦図書「生物多様性の本箱」などUNDB-Jの活動状況のほか、山階鳥類研究所が行っている水田に生息するトキやツル類の保全のための研究や標本、鳥類標識調査等、生物多様性の保全・研究活動について紹介しました。
④生物多様性キャラクター応援団共同宣言式
UNDB-J「タヨちゃん サトくん」 大崎市「パタ崎さん」
UNDB-Jキャラクター「タヨちゃんサトくん」、大崎市の「パタ崎さん」が、今後、協力して生物多様性に関する普及啓発に取り組むため「生物多様性キャラクター応援団共同宣言」を行いました。
⑤生物多様性リーダー任命式
地球いきもの応援団 大桃 美代子 さん
地球いきもの応援団の一人、大桃美代子さんが、国民一人ひとりが生物多様性の大切さを理解して行動に移せるように先導する「生物多様性リーダー」に任命されました。
(2)講演
①いのちを育てる生物多様性
生物多様性リーダー・地球いきもの応援団 大桃 美代子 さん
中越地震を新潟県の実家で被災されたご経験から、地元魚沼で古代米(「桃米」)を作り、情報発信することで地元の復興を支援していること。有機栽培等、安全・安心な農法に取り組むことが多様な生きものを育み、同時に農業の持続性につながり、子どもたちの収穫体験や食育が、地域の活性化にもつながることなどをお話しされました。農家は消費者の声を聞き、発信していくことが重要で、ご自身も農業へのチャレンジを続けるので、共に頑張ろうとのメッセージを伝えられました。
②いのちにぎわう農業が持続可能な社会をつくる
名古屋大学大学院環境学研究科 教授 夏原 由博 氏
田んぼから、赤とんぼがいなくなってきているが、農業は微生物から害虫、鳥類等まで、無数の生きもののつながりで支えてられていること、農業と生きもの、そしてそこで暮らす人々の持続性について、お話しされました。
③日本の田んぼの生物多様性 その指標づくり
独立行政法人農業環境技術研究所 上席研究官 田中 幸一 氏
「農業に有用な生物多様性の指標生物調査・評価マニュアル」について紹介され、活用方法や、害虫の天敵生物が有効に機能するためには、「ただの虫」を含めた生物多様性が重要であることなどをお話しされました。
・午後(大崎市中央公民館)
(3)田んぼの生物多様性ワークショップ~次世代につなぐ~
①生物多様性キャラクター応援団共同宣言式
UNDB-Jキャラクター「タヨちゃんサトくん」、大崎市の「パタ崎さん」が、午前中、市民会館のステージで「生物多様性キャラクター応援団共同宣言」を行ったことを報告し、改めて、宣言文を紹介しました。
②開催趣旨説明
環境省自然環境局自然環境計画課 生物多様性施策推進室 室長補佐 岡野隆宏
生物多様性の意味と今日のセミナーの趣旨を説明。東北地方および地元の蕪栗沼で活躍する環境省自然保護官の活動について、紹介しました。
③紙芝居「めだかのめめちゃん」
絵本作家 キム・ファン 氏
紙芝居「めだかの めめちゃん」(作:高家博成・絵:仲川道子)を日本語と韓国語で交互に読む形で、上演していただきました。メダカやバッタ、水カマキリが、水中でどのように暮らしているか、どのように、つながっているかを学びました。
④冬の田んぼの生きもの観察
午前中、参加者の「おおさき生きものクラブ」の子どもたちが、ふゆみずたんぼ(冬季湛水水田)で採取してきた、たくさんの水生生物をヒメゲンゴロウやイトミミズ等17種類に分別し、マイクロスコープで拡大して観察、NPO法人田んぼ・佐々木猛裕さんに名前や生態を解説していただきました。
⑤講演 「田んぼと鳥」
UNDB-J委員 公益財団法人山階鳥類研究所 副所長 尾崎 清明 氏
田んぼを利用する鳥や身の回りにいる鳥について、クイズ形式で紹介しました。また、トキとコウノトリが野生下で絶滅し、人工繁殖で野生復帰した経緯を説明。種の絶滅は重大で取り返すことができないこと、今後同じような絶滅の危機を招かないよう私たちの生活スタイルにも工夫が必要であることを、お話しされました。
⑦まとめの会 MY行動宣言をしよう!
ワークショップ全体を振り返り、一人一人が感想や印象に残ったことを絵や文章で紙に書いて、グループ内で発表しました。最後に、全員が「MY行動宣言」を行いました。
⑧UNDB-J推薦子供向け図書「生物多様性の本箱」の展示等
市民会館中ホールで、UNDB-Jの活動紹介、「生物多様性の本箱」のパネル展示を行いました。
中央公民館セミナー会場で、UNDB-J推薦子供向け図書「生物多様性の本箱」の展示を行いました。
(会場の模様・写真は下記UNDB-Jウェブサイトにてご覧いただけます。
http://undb.jp/event/event_cat/seminar/)
【参考】
○「国連生物多様性の10年日本委員会」(UNDB-J)
2011年から2020年までの10年間は、国連の定めた「国連生物多様性の10年」です。生物多様性条約第10回締約国会議(2010.10愛知県名古屋市)で採択された、新たな世界目標である「愛知目標」の達成に貢献するため、国際社会のあらゆるセクターが連携して生物多様性の問題に取り組むこととされています。
これを受け、愛知目標の達成を目指し、国内のあらゆるセクターの参画と連携を促進し、生物多様性の保全と持続可能な利用に関する取組を推進するため、「国連生物多様性の10年日本委員会」(UNDB-J)が2011年9月に設立されました。環境省は、UNDB-Jの事務局を務めています。
(ウェブサイト) http://undb.jp/
(Facebookページ) https://www.facebook.com/UNDBJ
○生物多様性キャラクター応援団
国民一人ひとりに生物多様性に対する認知や理解を広げ、国民運動として取組を促進するため、2012年9月に旗揚げした広報組織です。広く様々なキャラクターからの入団申請を募集中です。セミナー等における「生物多様性キャラクター応援団共同宣言式」の実施、生物多様性マガジン「Iki・Tomo(イキトモ)」での情報発信など、積極的な広報活動を行っています。
(ウェブサイト)http://undb.jp/committee/team/chara/
○地球いきもの応援団、生物多様性リーダー
「地球いきもの応援団」は、生物多様性の大切さを伝え、具体的な行動を促すため、様々な場面で広報活動を担っていただく著名人による広報組織です。各メンバーには、生物多様性に関するイベント等において広報活動に御協力いただいています。
さらに、地球いきもの応援団の中から、国民一人ひとりが生物多様性の大切さを理解して行動に移せるよう先導する「生物多様性リーダー」を任命しています。
(ウェブサイト)http://undb.jp/committee/team/cheering
- 連絡先
- 環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性施策推進室
代表 :03-3581-3351
直通 :03-5521-9108
室長 :堀上 勝 (内:6661)
室長補佐:岡野 隆宏 (内:6481)
担当 :小久保智史 (内:6664)