報道発表資料
環境庁では、学識経験者からなる「低公害車等排出ガス技術指針策定調査検討会(座長:大聖 泰弘 早稲田大学理工学部教授)」を平成10年1月に設置し、同年6月に同検討会より「低公害車等排出ガス技術指針策定調査検討会第一次報告」(以下、「第一次報告書」という。)がとりまとめられた。この報告に基づき、「低公害車等排出ガス技術指針(大気保全局長通知)」を平成10年12月10日付けで関係省庁、関係団体等に通知したところである。その後、中央環境審議会から「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について」(第三次答申、平成10年12月)が提言され、ディーゼル車の新たな目標値が示されたことに伴い、本検討会においても重量車の技術指針値の見直し等について検討を進め、平成12年3月30日に「低公害車等排出ガス技術指針策定調査検討会第二次報告」を取りまとめた。
検討会報告の概要は以下のとおりである。
1. | 第一次報告でとりまとめたトラック・バスのうちディーゼル自動車に係る排出ガスの許容限度がベースとなる車両総重量3.5t超えのもの(以下、「重量車」という。)の排出ガス技術指針値について、中央環境審議会第三次答申に基づくディーゼル自動車の排出ガス低減目標値に対応した指針値となるよう、見直した。 |
2. | 第一次報告で策定された重量車技術指針値は、ディーゼル重量車の現行の許容限度(平成9~11年)をベースに、耐久走行後の性能として、「低排出ガスレベル」、「超低排出ガスレベル」の2段階の指針値を設定していた。今回の見直しでは中央環境審議会第三次答申で示された新たなディーゼル自動車排出ガス低減目標値をベースに、「移行期低排出ガスレベル」、「低排出ガスレベル」、「超低排出ガスレベル」の3段階の指針値(別紙)を設定した。 |
これを受け、環境庁は、現行技術指針の改訂作業を進めるとともに、重量車について技術指針値への適合の判定制度及びその結果の表示手法を確立すべく運輸省と調整を進めることとしている。また、本技術指針が、国、地方公共団体の公用車等の調達のガイドラインで活用されるよう努めることとしている。 また、今後、低公害車等の大量普及のための制度的方策を検討するに当たっては、排出ガス性能については本検討会報告に基づき改訂される技術指針を基礎として活用することとしている。 なお、本指針については、今後、排出ガス低減技術の開発状況や排出ガス規制の強化に応じて、適宜見直すこととしている。 |
【参考】
氏 名 | 所 属 |
---|---|
あぜつ あきひこ 畔津 昭彦 |
東京大学大学院工学系研究科助教授 |
あらい まさたか 新井 雅隆 |
群馬大学工学部教授 |
いわい のぶお 岩井 信夫 |
(財)日本自動車研究所エンジン・環境研究部長 |
きしだ そうたろう 岸田總太郎 |
(社)日本ガス協会天然ガス自動車プロジェクト部長 |
ごとう ゆういち 後藤 雄一 |
交通安全公害研究所交通公害部計測研究室長 |
しおじ まさひろ 塩路 昌宏 |
京都大学大学院エネルギー科学研究科教授 |
だいしょう やすひろ ○大聖 泰弘 |
早稲田大学理工学部教授 |
たまの あきお 玉野 昭夫 |
(社)日本自動車工業会排出ガス部会代替燃料分科会長 |
むらい やすのり 村井 保徳 |
大阪府環境農林水産部交通公害課参事 |
ゆうざ みちお 遊座 通男 |
東京都環境保全局大気保全部自動車公害対策室長 |
(五十音順、敬称略。○印は座長)
添付資料
- 連絡先
- 環境庁大気保全局自動車環境対策第二課
課 長 :松本和良(6550)
課長補佐 :中谷育夫(6552)