報道発表資料

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2000年01月18日

トキの性別判定について

佐渡トキ保護センターにて飼育中のトキ「優優(ユウユウ)」の性別が、雄である可能性が高いことが判明しましたので、お知らせします。
  1. 昨年5月21日に佐渡トキ保護センターにて誕生したトキ優優については、個体の成長に影響を及ぼさない方法でできるだけ早く性別判定をするため、環境庁では、 抜け落ちた優優の羽根に付着した細胞によるDNA鑑定を、早稲田大学石居進教授を始めとする専門家(*)に依頼したところ。

  2. 今般、石居教授等による検討作業の結果、優優は雄である可能性が高いことが判明した。

(*)早稲田大学教育学部石居進教授、菊地元史博士東北大学大学院農学研究科水野重樹教授

(参考)トキの性別判定について

  • トキは外見(生殖器も含む)上での性別判定は不可能。中国でも生後1年程度での体格の微妙な違い(雄がやや大きい)でとりあえず判別し、初めての繁殖 行動(生後2~3年後)で最終的に確定する。
  • 繁殖行動が起こる前に判定する主な方法として、性染色体の鑑定(血液を使用)とDNAの鑑定(血液又は細胞を使用)があるが、採血は個体へ負担をかける おそれがあることから、細胞によるDNA鑑定を用いた。
  • DNAによる鑑定は、性別の確定している個体のDNAとの比較により判定する手法であるが、トキについては前例がない。今回、ミドリ(雄:H7死亡)、 シロ(雌:S58死亡)などと比較した。
連絡先
環境庁自然保護局野生生物課
課長:森 康二郎(6460)
担当:鳥居・植田(6464)